ポスティング会社選びを間違えると失敗する!失敗例と回避策も解説

ポスティング会社を選ぶ際に、どの業者に頼んでもあまり変わらないだろうと安易に決めたポスティングは、どんなに良いチラシが用意できても、失敗に終わる可能性が高くなります。しかし、失敗しないためには、何を比較して業者を選べばよいのか、分からない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ポスティング会社を安易に選んでしまうことで失敗してしまう場合のケーススタディやポスティング会社選びの失敗を回避するポイントについて紹介します。

1.ポスティング会社選びが施策成功の一要素

ポスティングの成否は、ポスティング会社選びが施策成功の一要素です。ポスティングは、配布さえすれば反響があるわけではありません。どんなに良いチラシを作成しても、ポスティング会社選びを失敗すると台無しになってしまいます。業者に依頼する際に、できるだけ安く配布したいと考え、「どの業者も変わらないでしょう」と安易に判断していまい、適切に選べていないケースもありがちです。

ポスティング会社を選ぶ際は、配布料金だけでなく、適切な配布エリアの設定、スタッフ管理、クレーム対応などサービスの質を総合的に判断することが、ポスティングを成功につなげる足懸りです。

2.ポスティング会社を安易に決めた失敗例

ポスティング会社を安易に選んでしまった際に、よくある失敗例を3つ紹介します。失敗するケースとその理由について解説をしますので、ポスティング会社選びを失敗しないために参考にしてください。

(1)配布数に対して十分な成果が得られなかった
(2)ブランドイメージを下げる結果になった
(3)クレームの負担が大きくなった

(1)配布数に対して十分な成果が得られなかった

1つ目のよくある失敗は、ポスティングをしたチラシ部数に対して、十分な成果が得られなったケースです。ポスティング会社を選ぶ際に、配布地域についての地域特性を理解していない業者を選んでしまったために、商品・サービスのターゲット層が少ないエリアに配布をすることになり、反響がいまひとつのときがあります。

美容室Aが新規顧客獲得を目的としたポスティングで、配布数に対して反響の目標値を大幅に下回ってしまったケースを見てみましょう。

▼美容室Aのケース

・ターゲット:20~30代の独身女性
・ポスティング会社の特徴:配布地域の提案や助言がない
・結果:ファミリー層が多く居住する新興住宅地に配布。反響がほとんどなかった
・失敗の原因:ターゲット層が多く居住する地域に配布ができなかった

こちらのケースは、配布地域の打ち合わせ時に、営業スタッフの知識不足により、ターゲットが少ない地域に配布することになりました。

(2)ブランドイメージを下げる結果になった

2つ目のよくある失敗は、ポスティング会社のスタッフ教育を把握しないで、業者を選んだ結果、自社のブラントイメージを下げることになってしまうケースです。チラシは丁寧に投函しないと、破れたり、変に折り曲がったりしてしまいます。また、注意して投函しないと、同じチラシが複数枚入ってしまいます。そんなチラシを見た住人は、ポスティング会社ではなく、広告主に対して不快感を抱き、商品・サービスの購入や利用を控えることにつながります

住宅会社Aが集合住宅へのセグメントポスティングで、会社のブランドイメージを下げてしまったケースを見てみましょう。

▼住宅会社Aのケース

・ターゲット:集合住宅に居住する30代のファミリー層
・ポスティング会社の特徴:投函時のマニュアルもなく、スタッフ教育も不十分
・結果:自社のイメージを下げることになった
・失敗の原因:スタッフのリテラシーが低く、本来なら除外すべき破れたチラシを投函してしまった

こちらのケースは、すでにポストの中がいっぱいにもかかわらず、配布スタッフが無理やりチラシを投函したため、破れたチラシを見た住人は、信頼できない住宅会社だと判断されることになりました。

(3)クレームの負担が大きくなった

3つ目のよくある失敗は、ポスティング会社のクレーム対応が遅いなど、サポートが薄い業者を選んでしまうことで、広告主側のクレーム対応の負担が大きくなるケースです。ポスティングを実施するうえで、クレームは避けることはできませんが、クレームは最小限に抑えたいものです。

スポーツジムAが新規顧客獲得を目的としたポスティングで、クレームの負担が大きくなってしまったケースを見てみましょう。

▼スポーツジムAのケース

・ターゲット:30~40代男性
・ポスティング会社の特徴:クレームの対応が遅い
・結果:広告主がチラシを回収に行ってお詫びをした
・失敗の原因:投函禁止のポストにチラシを投函したため、チラシを回収することになった

こちらのケースは、配布スタッフが「投函禁止」の張り紙を見落として投函したため、チラシを回収することになったが、ポスティング会社の対応が遅く、広告主側でクレームの対応をすることになりました。

3. ポスティング会社選びの失敗を回避するポイント

ポスティング会社を選ぶうえで失敗しないためのポイントがいくつかあります。ここでは、業者選びのポイントや判断基準について解説します。

(1)ポスティングの目的を明確にする
(2)適切なクレーム対応が定められている
(3)スタッフ管理や報告体制がしっかりできている
(4)ポスティング運営歴が長い
(5)配布エリアの特性を理解している
(6)反響からトータルに改善策を立てられる

(1)ポスティングの目的を明確にする

チラシの集客効果を最大化させるためには、まずは自社のポスティングの目的、ターゲットや配布エリアなどを決めたうえで、自社との相性が良いポスティング会社を選ぶことです。ポスティング会社は複数社あり、配布対応地域や配布期間、サービスの質などがそれぞれの業者によって違うため、どの業者に依頼するかで反響が変わってくることがあるからです。

以下に、ポスティングの目的ごとに選ぶべきポスティング会社の特徴・サービスの一例をまとめました。

▼ポスティング目的の種類と選ぶべきポスティング会社の特徴の一例

目的の種類

選ぶべきポスティング会社の特徴

イベントに合わせて広域に宣伝をしたい・配布を広域に対応している

・配布可能数がどれくらいあるのか

・配布期間はどれくらい掛かるのか

ファミリー層が多く居住する・セグメント配布(集合住宅)に対応している
若年層をターゲットに宣伝をしたい・統計データに基づき、どの年代がどのエリアに多く居住しているか把握している
教育にお金を使っている人をターゲットに宣伝したい・統計データに基づき、教育支出が多い人がどこに多く居住しているか把握している

ポスティング会社の特徴やサービスについては、ポスティング会社の営業スタッフと打ち合わせをしたうえで、自社の宣伝目的と合っているかどうか、判断するようにしましょう。

(2)適切なクレーム対応が定められている

ポスティング会社を選ぶ際は、クレームに対するノウハウを多く持っている業者を選ぶことでクレームを最小限に抑えることができます。ポスティングのクレームはゼロではないため、クレーム対応策がしっかりと定められた業者を選ぶ必要があります。

以下は、あるポスティング会社のクレームとその対応策の一例を表にまとめました。

▼よくあるクレームと対応策の一例

クレーム

対応策

配布禁止の表示があるのに投函した・ポストや玄関先の掲示を確認してから投函する

・見落とししやすい夜間は避け、日中に配布する

今後は投函をしないでと連絡があった・配布禁止リストに追加をして、一目で分かるよう地図上にも印を入れて共有する
他の郵便物が濡れてしまった・天気予報を確認しつつ、ポストの奥までしっかり入れる
他の郵便物もグチャグチャなっている・スピードよりも丁寧さに重点を置いて、無理やり押し込まない
同じチラシが何枚も入っている・指サックを使用する

・配布報告書とチラシ残数をチェックする

チラシがまとめて置き去りになっている・チラシはカバンに入れて持ち運ぶ

・配布報告書とチラシ残数をチェックする

廊下や共用スペースにチラシが散らばっている・チラシがはみ出さないよう確実にポストの奥までしっかりと入れ込む
道路にチラシが散らばっている・徒歩:カバンを開けたままにしない

・自転車:必ずカゴにふたをする

 

クレームの対応策については、ポスティング会社にクレームに対するマニュアルの有無を確認したうえで、判断するようにしましょう。

ポスティングのクレームと対応については「ポスティングのクレームと対策|クレームの出にくい業者を選ぶコツは?」の記事で詳しく解説しています。

(3)スタッフ管理や報告体制がしっかりできている

ポスティング会社を選ぶ際は、スタッス管理や報告体制がしっかりしている業者を選ぶことで反響を高めることが期待できます。ポスティングは、同じ地域に配布をしたときに、投函の仕方や配布方法、マナーなどの配布スタッフの質により、反響が変わることがあるからです。

以下に、ポスティング会社のスタッフ管理や報告体制があるかどうかの確認事項の一例をまとめました。

▼スタッフ管理、報告体制の確認事項一例

・自社スタッフで配布をしているか
・スタッフ研修はあるのか
・配布マニュアルはあるのか
・GPSで配布を管理しているか
・配布後の報告はあるのか

スタッフ管理や報告体制については、上記のスタッフ研修と配布後報告は最低限守られていることをポスティング会社に問い合わせをしたうえで、選ぶようにしましょう。

(4)ポスティング運営歴が長い

ポスティング会社を選ぶ際は、運営歴の長さや取引実績件数を基準に選ぶことで失敗の回避に繋がります。クレームが多い会社は、そもそも経営を長続きさせられません。また、配布スタッフの人数や、取り扱い枚数なども判断基準のひとつです。最低でも3年以上の運営歴や大手企業・行政との取引実績などをポスティング会社サイトでしっかりと開示している会社を選ぶようにしましょう。

また、ポスティング協会や組合などに加盟しているかどうかも、ポスティング会社選びの判断材料のひとつになります。

(5)配布エリアの特性を理解している

配布地域の特性を深く理解しているポスティング会社を選ぶことで失敗を回避することにつながります。配布プランの提案内容は、ポスティング会社が配布したい地域の情報に強いかどうかで差が出ます。商品・サービスを購入・利用してほしいターゲット層が多く存在する最適なエリアを選定するためには、集合住宅や新興住宅が多いなどの地域特性と幹線道路、線路、河川などの地理を理解しておく必要があります。

ポスティング会社を選ぶ際は、配布をしたい地域の配布実績が多くあるか、さらには地域情報をどれだけ持っているかどうかで、選ぶようにしましょう。また、その地域に支店や拠点などがあることも、判断材料のひとつとなります。さらには、GIS(地理情報システム)という地域特性が数値となってわかるデータを活用して配布地域を選定できる業者であれば、より費用対効果の高い配布が期待できます。

GISを活用していないポスティング会社であっても、自社でポスティング・オリコミ・プランナー(POP)サービスを使うことでカバーできます。POPを使えば無料で「年齢層」「性別」「世帯年収」など、およそ250種類の属性を選択することができ、さらにポスティングの配布計画まで一括して簡単にプランニングできます。

※POP(ポスティング・オリコミ・プランナー)トップページ(2023年7月20日)

(6)反響からトータルで改善策を立てられる

ポスティングは投函して終わりではありません。反響から配布エリアを改善するだけではなく、マーケティング視点でアドバイスしてくれる業者を選ぶことで、失敗回避につながります。ポスティングは、継続的に改善していくことで、費用対効果を高めることができるからです。

配布エリアの改善提案はもちろんのことですが、販促企画やチラシデザインなどトータルに相談に乗ってくれ、提案や助言をしてくれるかどうかで、自社との相性が合うポスティング会社を選ぶようにしましょう。

ポスティングのPDCAサイクルの回し方を解説した記事「ポスティングでPDCAサイクルを回そう|効果を高め、成功へと導くには」を参考にしてください。

4.まとめ

ポスティング会社選びを間違えると、期待した効果を得ることが難しくなるだけではなく、ブランドイメージを下げることになってしまいます。ポスティング会社を選ぶ際は、配布料金だけではなく、配布エリア設定、スタッフ管理、クレーム対応などサービスの質と総合的に判断したうえで、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

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