配布エリアの設定が漠然としたチラシは失敗する!失敗例と回避策も解説

新聞折込やポスティングを行ったが反応がいま一つといった場合、チラシ自体の内容以前にそもそもターゲットのもとにチラシが届いていない可能性があります。チラシをターゲットに届けるためにはどこに配るかが重要ですが、何をどうすべきかよく分からないといった方も多いのではないでしょうか。

この記事ではチラシのエリア設定が適切であると反響が高まる理由を説明するとともに、ありがちな失敗事例や失敗を回避するために押さえておきたいポイントを解説します。

1.反響の良いチラシは配布エリアが適切に選ばれている

新聞折り込みやポスティングなどチラシを配布して行う広告・宣伝施策において、配布エリアの選定は反響率に大きく影響を及ぼす重要な要素となります。

どんなに出来の良いチラシでも、自社・自店の商品やサービスを利用するメリットがない人物に配っても反響を期待することはできません。

配布エリアの選定を適当にするということは、反応を期待できない人たちにひたすらチラシをバラまく行為と言えます。それはチラシと言うよりもお金をバラまいてしまっていると考えた方が良いかも知れません。

逆を言えば興味・関心を示しそうなターゲットが少しでも多く存在しているエリアを選定し、チラシを配布すると反響が得られる可能性が高まると言えます。

反響の良いチラシは、どのエリアにターゲットが少しでも多くいるかを把握し、エリア選定が適切に行われたうえで配布されています。そのためチラシの内容とともに「どこに配るか」が施策成功の別れ道となります。

2.配布エリアの設定でありがちな失敗例5つ

チラシ施策を成功に導くためには配布エリアの設定が重要なポイントとなります。しかし実際にはどのように配布エリアを決めたら良いのか判断しづらく、チラシの反響を高めるには至らないこともよくあります。

ここでは配布エリアの設定でやってしまいがちな失敗例をご紹介します。

(1)想定よりも反響が少ない
(2)反響結果を予想してもいつも外れてしまう
(3)集客目標を達成するために経費が莫大になってしまう
(4)新規顧客が増えない
(5)リピーターが増えない

(1)想定よりも反響が少ない

配布エリアの設定が適切でないとチラシの反響は少なくなります。そして配布エリアの設定ミスの多くはターゲットが定まっていないことが原因です。

ターゲットが定まっていなければ、どのエリアに配布するのかも「なんとなく」となってしまい、そのエリアにターゲットがどの程度存在しているのかも分からないまま無作為に配布することになります。その結果、運まかせの配布となるわけですから、ターゲットにチラシが届く可能性は低くなり、想定した反響数には到らない状況となってしまいます。

▼反響が少ない場合の失敗例

学習塾Aのケース

【配布エリアと狙い】
・塾の場所から少し離れた人口密度の高い地域に生徒募集のチラシを10,000部配布
・人口密度が高いから少なくとも反応はあると予測
・10名~15名の入塾を想定

【結果】
・ほとんど問い合わせもなく入塾は0名

【配布エリアを誤った原因】
・人口密度の多いエリアであれば、少なくとも何かしらの反応があるだろうと過信してしまった
・配布したエリアは競合も多く、そもそも学生のいる世帯がそれほど多くなかった

ターゲットを設定せず、人口密度が高いからこのエリアに配布すれば反応はあるだろうと安直に考えた結果、実際そのエリアには会社や事務所が多く、ターゲットとなる世帯が少なかったため反響が得られませんでした。

(2)反響結果を予想してもいつも外れてしまう

ターゲットを決めそこに届くよう配布エリアを設定しても、エリアの特性を正しく捉えていないと想定した反響結果と実際の反響にギャップが生じます。

 配布エリアを選定する際、国や自治体が公表している統計データなど、実際の地域特性データを用いず、例えば「あのエリアは戸建てが多い」「このエリアは学生をよく見かける」といった表面的な感のみで配布エリアを設定してしまいがちです。それはターゲットが存在しているエリアへの配布とは言い切れず、実情とは異なる勘違いの配布となってしまう可能性も高いため、思ったような反響結果には結びつきません。

 ▼反響結果が外れてしまう場合の失敗例

車販売店Bのケース

【配布エリアと狙い】
・駐車場のある戸建てが多いエリアに新車種販売のチラシを10,000部配布
・ファミリーがターゲット
・戸建てが多く駐車場もあるので新車購入に興味関心ありと判断
・5~10件の反響を想定

【結果】
・反響なし

【配布エリアを誤った原因】
・駐車場のある戸建てが多いエリアなので、勝手にニーズはあると思いこんでしまった
・実際には新車購入に興味・関心がある世代の世帯数が少なかった

実際には設定したエリアは子育て世代の世帯が大多数を占め、世帯年収も高くなく家計的に新車購入への興味関心が薄いため、想定した反響とのズレが生じてしまいました。

(3)集客目標を達成するために経費が莫大になってしまう

自店舗の立地や特性を考慮せずに配布エリアを決めてしまうと、集客に結びつかない場合もあり、目標を達成させるためチラシの回数やボリュームを増やしてしまうため経費が膨らんでしまいます。

配布エリアが適切に選ばれていない状況を解消しないまま、反響数が少ない状態でチラシの回数やボリュームを増やすことは正しい費用の掛け方とは言えませんそのような状況で集客目標の達成を目指しても、さらなるコストパフォーマンスの悪化を招き、想定以上に経費だけが膨らんでしまいます。

▼広告経費が膨らんでしまう場合の失敗例

商店街にあるフィットネスジムCのケース

【配布エリアと狙い】
・郊外のエリアに向け会員募集のチラシを10,000部配布
・20~40代の女性がターゲット
・20名の会員獲得が目標

【結果】
・3名の会員獲得
・目標には届かず、さらに数回の配布と配布エリアの拡大を試み、ようやく目標の20名獲得に到達
・しかし広告経費が当初予定の5倍にまで膨らむ

【配布エリアを誤った原因】
・顧客の通いやすさを想定していなかった
・ターゲットが居住する比率の高いという理由のみで郊外エリアに配布してしまった

配布エリアの選定が適切でなかったため、結果的に広告経費が膨らんでしまいました。商店街という立地やジムという継続的に通うことを想定したサービスであれば、近隣の住人を意識し店舗を中心とした1kmの同心円を配布エリアと設定した方が効率的で経費が膨らむことも抑えられた可能性が高いです。

(4)新規顧客が増えない

店舗から半径○kmという距離のみで配布エリアを選定する方法だけでは、新規顧客獲得数は増えません。

配布エリアを固定し続けた場合、そのエリア内で一定数の集客が見込めたとしても、ターゲットの絶対数は変わらないケースが多く、新たな顧客獲得は難しいと言えるでしょう。そのため、配布エリアの拡大をしたり、まったく違うエリアを模索したりするなど、配布エリアに変化をつける工夫が必要になります。

▼新規顧客が増えない場合の失敗例

街中にある整体院Dのケース

【配布エリアと狙い】
・新規顧客獲得のため店舗を中心とした半径1km圏内に20,000部のチラシを配布
・40代以上の男女がターゲット
・20名の新規顧客獲得が目標

【結果】
・チラシ配布後、8名の新規顧客を獲得
・目標には達しないため、翌月以降も同条件でチラシの配布を実施
・翌月は6名の新規顧客獲得、翌々月は3名の新規顧客獲得
・その翌月は1名、さらにその翌月は新規顧客獲得なし

【配布エリアを誤った原因】
・反応のあったエリアに配布を続ければ、同じような反応が続くと思いこんでしまった
・他のエリアの分析をしていなかった

ターゲットと配布エリアがマッチし新規顧客獲得につながった場合でも、そのまま同じ条件で固定したエリアに配布を続けることは得策と言えません回数を重ねることで来店の見込みのあるターゲットへは届ききってしまう可能性があり、新たな顧客の獲得が困難になってしまいます。

(5)リピーターが増えない

集客や新規顧客獲得ができたとしても、配布エリアの選定を適切に行わないとリピーターの創出にはつながりません。

これまでの配布エリアでは新規顧客の獲得が頭打ちになり、別のエリアへ配布を実施すると、既存顧客への継続的なアプローチがおろそかになり、顧客のファン化=リピーターの創出が難しくなります。自社・自店の商品やサービスを利用された顧客は、満足度が高ければリピートする可能があります。しかしその後の顧客との関係を放置し、関与する機会が減ると、顧客の興味関心は別の方向に向き、リピートされる可能性は低くなります。

▼リピーターが増えない場合の失敗例

中心市街地にあるエステ店Eのケース

【配布エリアと狙い】
・リピーター獲得を見越し、ターゲットが見込めるエリアへ10,000部のチラシ配布を実施
・20~40代の女性がターゲット
・新規(既存)顧客のリピーター化が目標

【結果】
・6名の新たな顧客を獲得
・新規顧客獲得はできたため、別エリアへのチラシ配布を実施
・新たに獲得した6名の顧客は徐々に足が遠のきリピーターとはならず
・別エリアへの配布で新たに3名の顧客獲得
・また別のエリアへの配布を実施
・次に獲得した3名の新規顧客もリピーターにはならず
・新規顧客を獲得するがリピーターにならないため、また別の顧客を探すといったスパイラルとなりリピーターは生まれず

【配布エリアを誤った原因】
・1度来店された顧客は自然と定期的に通ってくると考えてしまった
・新規顧客を次々と獲得することがリピーター獲得につながると思ってしまった

今回のケースではリピーター獲得を目的としていたのに、獲得した顧客のアフターフォローをせず、新規顧客獲得ばかりに目を向けてしまったため、結果的にリピーターを得られませんでした。

3.配布エリアの設定で失敗を回避するために押さえたいポイント

配布エリアの選定は、ある程度のノウハウがないと失敗しがちです。ここでは失敗を回避するために押さえておきたいポイントを解説します。

(1)ターゲットをはっきりさせる
(2)どのエリアにターゲットがいるのか把握する
(3)チラシの目的に合ったエリアを選び出す
(4)効果検証を行う
(5)エリア選定を自動で行うツールを活用する

(1)ターゲットをはっきりさせる

ターゲットをはっきりさせることでその方々の居住率が高いエリアを選定でき、リーチしやすいエリアへの配布ができるためチラシの反響を高めることにつながります。

ターゲットを明確にすると、統計データ情報などからターゲット数が多いエリアや居住率が高いエリアを配布すべきエリアとして設定できるようになります。そのためターゲットが少なく反響のないエリアへのムダな配布を抑えられ反響率減少の回避につながります。

例えばヨガスタジオのオープンチラシで、「20~40代の女性」をターゲットとして捉えることにより、その層の多くいるエリアが配布エリアとして適切だと判断できます。そのエリアを中心に配布することで反響数向上につながります。

(2)どのエリアにターゲットがいるのか把握する

ターゲットがどのエリアに存在しているか把握することで、配布効率の低いエリアを除外でき、費用対効果の高い配布計画・エリアを設定できます。

ターゲットがどのエリアににどのくらいいるのかを把握できていれば、ターゲットが多いエリアへの配布を優先するなど、よりリーチしやすいエリア設定が可能となります。そのため、例えば店舗近隣〇km圏内に全戸配布でばらまくといった手法に比べ、効果の高い配布につながり反響結果の予測も立てやすくなります。

(3)チラシの目的に合ったエリアを選び出す

チラシ施策を何のために行うのか、という観点を持つことで、配布計画・エリア設定の精度が高まります。

チラシ施策の目的には商品・サービスの認知拡大や、店舗への集客向上などがあり、その目的によって配布するエリアの適正が異なります。この配布エリアを適切に選び出すことによって、目的に合うターゲットへリーチする確率が高まり、ムダな配布の比率が抑えられるからです。

例えば介護施設のチラシで入居者募集を目的としているならば、高齢者が多く居住するエリアへの配布が効果的になります。統計情報などを活用し、60歳以上の住人が居る世帯がどのエリアに多く存在するのか把握し、そのエリアへ重点的に配布することでムダを抑えつつリーチする可能性を高められます。

(4)効果検証を行う

チラシにクーポンやアンケートをつけることで反響数を把握でき、どのエリアに配布すると反響があるのか、次の配布のエリア選定に活用できるため、効果検証は重要となります。

クーポンやアンケ―トをチラシにつけると、どのようなターゲットがどこにいるのか把握できます。例えばクーポンやアンケートに郵便番号や市町村程度の住所を記入する欄も設けると、どのエリアからの来店が多いのかを把握することができ、配布に有効なエリアを導き出せます。

(5)精度の高いエリア選定を自動で効率よく行うツールを活用する

ここまでの解説のとおりチラシの効果を高める配布エリアの設定は簡単ではありません。エリア設定がやはり難しいといった場合には、最適な配布エリアを選べるツールを活用するのも有効です。最近ではWeb上で完結できるツールも一般的になってきており、簡単な情報入力からエリア選択が自動で行われ、より使い勝手が良くなっています。

当社で運営しているPOP(ポスティング・オリコミ・プランナー)はターゲットを絞り込み、精度の高い配布プランをWeb上で効率よく作成できます。それにより「大量にばらまく」といったスタイルから「狙って配る」スタイルを誰でも簡単に実行できるため、ムダな配布を減らし配布の効果が高まります。

POP(ポスティング・オリコミ・プランナー)の詳しい解説については下記記事をご覧ください。

▼「減らそうムダ配布。ポスティング・オリコミ・プランナー(POP)でターゲットチラシ広告を簡単Web発注

 

4.まとめ

新聞折込やポスティングなどチラシ施策を実施するうえで、配布エリアを適切に選ばないと、読んで欲しいターゲットに届く可能性が低くなり失敗に終わってしまいます。

チラシの配布エリア設定で失敗しないためには、ターゲットをはっきりさせ、そのターゲットがどのエリアにより多く存在しているかを把握することが必要です。当記事で紹介した失敗例から配布エリアの選定がいかに重要かをご理解いただき、効果を高めるポイントを押さえてターゲットに届くチラシ施策を目指しましょう。

当メディアでは。オリコミ・ポスティングに役立つノウハウやコツを紹介しています。その中でも「チラシの配布エリア」に関連した記事を用意しましたのでこの機会にぜひご覧ください。

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