ターゲットが明確でないチラシは失敗する!失敗しないためのターゲット設定方法とは?

「自社の商品やサービスを必要としているターゲットは誰なのか」「そのターゲットはどこにいるのか」など、多くの広告と同じようにチラシ広告においてもターゲットが明確ではないとその施策は失敗に終わります。

この記事では、ターゲットを明確にする必要性とターゲット設定におけるよくある失敗を解説しています。また、ターゲット設定を失敗しないために役立つフレームワークを紹介します。

1.ターゲットを明確化する必要性とは

チラシ広告を成功させるためにはターゲットの明確な設定が求められます。まずは、明確なターゲットはチラシ広告において必要である理由について説明します。

(1)的確な戦略を立てるため

チラシの成果をあげるためには的確な戦略策定が不可欠で、そのためにはターゲットを明確にする必要があります。ターゲットが明確でないと、獲得したい顧客層へのアプローチが不十分となり、期待する効果が得られません。ターゲットを明確化することで、狙うべき市場が定まり、特定のニーズに応える商品やサービスをターゲットに届けるための道筋を考えられるからです。

また、チラシ広告において費用対効果を高めることも重要です。そのためには適切なターゲット設定をする必要があり、チラシ戦略において、費用対効果の高い配布計画を策定するには、年齢、性別、職業、所得などのマーケットデータを活用することです。「数打ちゃあたる」という戦略では無駄な費用を掛け続けることになってしまうからです。ターゲットのニーズに合わせ、データに基づいて効率的に見込み客を狙った配布計画により、効率良くターゲットにチラシを届けることができます。

(2)訴求力の高いチラシを作成するため

訴求力の高いチラシを作成するためは、ターゲットのニーズや悩みに対して、自社の強みやメリットを的確にチラシへ反映することが重要です。ターゲット層によって最適なチラシのデザインもまったく違ってくるため、ターゲットがぼんやりしたままチラシを作成しても刺さりません。

チラシを「誰に見てもらいたいのか」「誰に届けたいのか」、性別、年齢、職業などをなるべく細かく設定することで、チラシのコピーやデザインなどの方向性が定まり、ターゲットに刺さるチラシが作りやすくなります。

2.チラシ広告のターゲット設定をするときの失敗例3選

チラシ広告でターゲット設定の必要性を理解していても、うまく設定できず結果的に効果が上がらないケースがあります。ここでは、チラシ広告でターゲットを明確化するときのよくある失敗を3つ紹介します。どのようなケースが失敗してしまう原因なのか、ターゲット設定を失敗しないために参考にしてみてください。

▼ターゲットを明確化するときのよくある3つの失敗

(1)ターゲットが広すぎる
(2)性別や年齢などの表面的な情報だけで決めてしまう
(3)サービスの利用を決定する人がターゲットになっていない

(1)ターゲットが広すぎる

1つ目のよくある失敗は、「ターゲットが広すぎる」ことです。幅広い層に商品やサービスを紹介した方が、売上につながりそうだと錯覚してしまい、全ての方のニーズを取り込もうとして、抽象的なメッセージになってしまうケースです。

例えば、新規オープンの美容室でチラシを使って宣伝をする際、ターゲット設定が広すぎると、周りの美容室との違いを伝えきれずに、チラシの内容が中途半端になってしまい、本来届けたいターゲットに刺さらずに期待する効果が得られなくなってしまいます。お店の強みや特徴を生かしターゲットに合わせたチラシの内容や配布計画をしなければ高い反響は見込まれません。

(2)性別や年齢などの表面的な情報だけで決めてしまう

2つ目は、「性別や年齢などの表面的な情報だけで決めてしまう」ことです。同じ性別や年齢の方々でも、人によってライフスタイルや価値観はさまざまです。性別・年齢のくくりでターゲットを設定してもニーズや悩みがバラバラで、その後の戦略構築に役立てられません。

例えば30~40代女性でターゲットを設定した場合、「仕事をしているのか」「結婚しているのか」「子供がいるのか」などでニーズは大きく変わります。ターゲットは「30代女性で小さなお子さんがいる主婦」など、より具体的に設定する必要があります。

(3)サービスの利用を決定する人がターゲットになっていない

最後の3つ目は、「サービスの利用を決定する人がターゲットになっていない」です。必ずしも商品やサービスの利用者がターゲットではない場合があるからです。

例えば、学習塾のチラシは親御さん、介護施設のチラシは入居者の家族、など最終的に利用を決定する方に見てもらう必要があります。そのため、チラシの内容や配布方法は利用を決定する人向けに考えられなければならず、ターゲットを取り違えていると効果が見込めません。

3.失敗ないためのターゲット設定3つのステップ

チラシのターゲット設定を失敗しないためには、必要なステップがあります。ターゲット設定では自社の商品やサービスを求めているターゲットに効率的にチラシを届けるためのターゲット設定方法を、企業視点に偏らず、ユーザー視点で考えることが重要となります。ターゲット設定はただやみくもにターゲットを決めるだけでは意味がありません。ここではターゲット設定をする際の3つのステップを順番に説明していきます。

▼ターゲット設定の3つステップ

(1)チラシの目的を明確にする
(2)自社商品・サービスのターゲット層を洗い出す
(3)ターゲットを絞り込む

(1)チラシの目的を明確にする

まずはチラシ広告を実施する目的を明確にすることです。「誰に」「何を」伝えたいのかを整理し、「来店してほしい」「新商品を知ってほしい」「注文をしてほしい」など、チラシを見た人にどのように行動してほしいのかを明確にします。

チラシの目的を明確化する必要性についての詳しい説明は「目的が明確でないチラシは絶対に失敗する!失敗回避をSMACで解説」の記事で解説しています。

(2)自社商品・サービスのターゲット層を洗い出す

次に自社の商品やサービスが狙っているターゲットと実際に購入や利用しているユーザーを分析して、ターゲット層を洗い出します。ユーザーのニーズを調べる方法は、顧客データやお客さんの声を聞く、アンケート調査、Webを活用したキーワードツール、アクセス解析などです。

(3)ターゲットを絞り込む

最後に洗い出したターゲット層からより具体的な人物像を掘り下げるペルソナを設定します。ペルソナとは、商品やサービスを利用する架空の人物像を指し、設定することでターゲットの価値観や行動特性をイメージしやすくなります。具体的な人物像を設定すると、販促チーム全体で共通のターゲットイメージを持つことができるため、ユーザー視点でチラシを作成することができます。

以下はターゲット層を深掘りしたペルソナを図で示しました。下記の左側の図はターゲットを表しています。ターゲットの中でも30代の独身女性が、今回のサービスのメインターゲットに該当します。右図は、メインターゲットを趣味嗜好などで設定した個人をイメージしたものです。

戦略を役立てるためには、職業や年収、住居、学歴、趣味などといった要素まで設定しておきましょう。

 

4.ターゲット設定に役立つフレームワーク

ターゲティングの方法を間違えると、どれだけ優れた商品やサービスであっても期待する効果が得られ難くなります。適切で明確なターゲットを設定するためには、フレームワークの活用をおすすめします。ここでは、ターゲット設定を失敗しないために役立つフレームワーク「STP分析」と「6R」について紹介します。

(1)STP分析

STP分析とは、「セグメンテーション(Segmentation)」、「ターゲティング(Targeting)」、「ポジショニング(Positioning)」の3つの頭文字をとった分析方法です。STP分析では、セグメンテーションで市場の全体像を把握して、ターゲティングでその中から狙うべき市場を決め、ポジショニングで競合店との位置関係を決定します。市場や競合、顧客について分析し、理解を深めることがポイントとなります。

以下は、STP分析に欠かせないセグメンテーション、ターケティング、ポジショニングの3つの要素を図に示しました。はじめに、市場を属性によって顧客をいくつかの層に分けます。次に細分化した市場の中から、自社が狙うべき市場を決めていきます。最後に決めた市場の中で、自社どのような位置が狙えるのかを把握しましょう。

下記表は、STP分析における各項目の考え方をまとめたものです。

項目

考え方

セグメンテーション属性によって顧客をいくつかの層に分ける

・人口統計的変数:年齢、性別、職歴、学歴、家族構成など

・地理的変数:居住地、宗教、慣習、気候など

・心理的変数:ライフスタイル、価値観、性格、趣味など

・行動変数:買い物の頻度や場所、利用方法、購買状況など

ターゲティング自社の強みが最も発揮されそうな狙うべき市場を選択する

・選定基準は(2)で説明する6Rを活用

ポジショニング市場における優位なポジションを見つける

・競合他社との位置や商品の価格、品質、機能などを比較

 

(2)6R

6Rとは有効な市場規模(Realistic Scale)、優先順位(Rank)、競合状況(Rival)、成長性(Rate of Growth)、到達可能性(Reach)、測定可能性(Response)の6つの頭文字をとったもので、STP分析のターゲティングをする際の指標となります。分析で6Rを使用する場合は、個々の指標に注目しすぎるのではなく、6つの指標を総合的に判断することがポイントとなります。

以下ではそれぞれの指標についての判断基準を表に示しました

指標判断基準

市場規模一般的に市場規模が大きい方が、多くの売上が望める。しかし市場の成長性や競合店の状況などを考慮して判断する。

優先順位市場ごとに優先順位をつけて、ターゲット層に商品やサービスへ高い関心を持ってもらえるか検討する。

競合状況競合の規模や数だけではなく、地理的な環境なども考慮して見極める。

成長性市場規模が小さくても今後成長が見込める、将来的に縮小する可能性があるなど、長期的な視点で判断する。

到達可能性自社の商品やサービスが的確にターゲットに対してアプローチできるかを判断する。

測定可能性アプローチの効果を測定できるか判断する。効果測定を正しく行うことでPDCAを回すことができる。

 

5.まとめ

チラシで宣伝をする際、ターゲット設定は重要な要素のひとつで、ターゲットが明確でないチラシは失敗につながります。企業視点に偏らず、ユーザー視点でターゲット層を考え、深堀することで、自社の商品やサービスを求めている読み手に効率的にチラシを届けることができます。

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