飲食店チラシによくある4つの失敗例|事例から学ぶ成功ポイントも紹介

飲食店のチラシポスティングは、集客するための有効な手段の1つです。何が原因で上手くいかなかったのか、どのようにしたら反応が良くなるのか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、飲食店の実施するポスティングにおいて失敗に陥りがちな4つの事例と、成功に導くための4つのポイントを解説しています。

1.よくある4つの失敗例

飲食店チラシのポスティングにおいて、反応がなかった場合にはチラシそのものであったり、配布方法であったり、いくつかの原因が考えられます。ここでは飲食店ならではのよくある4つの失敗例を解説いたします。

・掲載内容に一貫性がないチラシで集客率ダウン
・店舗に来てもらうための情報や仕掛けがない
・1回配布しただけでは効果は出にくい
・メインターゲットがいる世帯に届いていない

掲載内容に一貫性がないチラシで集客率ダウン

自店が訴えたい主張(例えば一押しメニューや店舗の雰囲気など)に一貫性がないとチラシを見ても何を伝えたいのか分かりづらくなってしまいます。飲食店のチラシにはたくさんの情報を載せたくなりがちですが、内容が煩雑になり、売りが伝わらないチラシになると来店意欲は湧かず集客には結び付きません。

例えば、情報を多く載せようとした結果、キャッチコピーが新メニューの告知になってしまっていたり、掲載写真が定番メニューのままだったりといったケースがあります。また取ってつけたように、チラシの内容に関連のないクーポンが載せてしまうケースもあり、このようなチラシでは読者の頭の中にクエスチョンマークを描いてしまう結果となります。以下の画像は自店の主張が読者に伝わりにくいチラシの参考例です。

▼読者に伝わりにくい参考チラシ
▼読者に伝わりにくいポイント
・「NEW」のメニューがどの画像とリンクしているかわからない。
・割引クーポンのドリンクが内容も料金もわからない。
・左側メニューと画像のつながりがわかりにくい。
・何を売りとしているかわからない。
・地図もなく店舗への行き方がわからない

来店いただくための店舗情報や割引クーポンなどの仕掛けがない

飲食店のチラシによる集客では、単純にメニューだけが掲示されているだけの特に仕掛けのないチラシでは来店につながりづらいのが実情です。チラシ読者に「お店へ行ってみようかな」と思っていただいても、地図や連絡先の情報が掲載されていなければ、チラシ読者は調べるまでもなく来店意欲が消失します。

1回配布しただけでは「食べに行きたい」となりにくい

1回だけの配布ではチラシ読者の記憶に残りづらく、来店には至らずチラシ配布の効果は得られません。特に飲食店のチラシにおいては、読者の食の好みや、そのときに食べたいものとマッチしていなければ、すぐに別の選択肢に意識が行くため記憶に残りづらくなります。

例えば、とあるラーメン店を例にご紹介します。チラシを1回打ってみたものの、来客数に変化はなくチラシの効果は出ませんでした。消費者は朝昼晩の食事ごとに多くの選択肢の中から食べたいメニューを決めます。どんなに美味しそうなラーメンでも多くの選択肢の中の1つに過ぎませんので、チラシを手にしたそのときにラーメンを食べたいというニーズがなければ不要な情報となってしまいます。このように飲食店の場合、消費者のニーズが多様であるため、1回だけの配布では記憶に残りづらく、来店には結びつきません。

メインターゲットがいる世帯にチラシが届いていない

配布する地域を分析せずにチラシを配布してしまうと自店で設定したターゲットのもとにチラシが届く可能性が低くなります。飲食店ごとに、独身男性やファミリーといったターゲットが異なりますので、配布する地域にターゲットがどれほど居るのかを分析しなければ、運任せになってしまい効果は出づらくなります。地域を分析するとは、配布対象エリアに居住する世帯の情報を把握するということになります。

とあるカレー店がチラシの配布を行いましたが、想定を大幅に下回る反応に終わってしまった例があります。スパイスをふんだんに使い旨さの中にも辛さが際立つ本格的インドカレーを売りにしているこのカレー店は30代40代の男性がメインの客層です。その世代の男性といえば戸建てを持ち始める年代となりますので、新築の戸建てが多く建つエリアにチラシを配布しました。しかしこのエリアの戸建ては中学生以下のお子様を持つ世帯の比率が非常に高く、特に小さなお子様は辛いカレーを食べられませんのでご家族での来店には不向きで、結果的に集客には結び付きませんでした。このように地域を分析せずに配布すると、思わぬ落とし穴にはまってしまう場合もあります。 

2.失敗例から学ぶ飲食店チラシ成功のポイント4つ

飲食店のチラシ配布において失敗に陥ってしまいがちなポイントが明らかになりました。その点を踏まえ成功に導くためポイント4つを解説します。

・顧客に「分かりやすく伝わる」チラシを作る
・スムーズに行動できる導線を用意する
・チラシを定期的に配布して認知度を高める
・マーケットデータを活用してムダを省く

顧客に「分かりやすく伝わる」チラシを作る

チラシを手にされた方に対して「重要なところ」「見せたいところ」「読ませたいところ」のポイントを押さえて、分かりやすく伝わるチラシを作ることが大事です。

<重要なところ>
・チラシ全体の雰囲気(店舗の雰囲気に合わせる※アジアンテイストやレトロ調など)
・売りのメニューの選定
・細かな店舗情報

<見せたいところ>
・売りのメニューの画像(大きくアピール)
・QRコード
・店舗地図

<読ませたいところ>
・売りのメニューを際立たせるキャッチコピー
・売りのメニューの価格
・割引クーポン券

下記のチラシはとある洋食店の集客用チラシです。色々とメニューがある中で、店一番の売りである「昔ながらのオムライス」に焦点をあて、シンプルで分かりやすい構成にしています。

▼参考チラシ

なお、飲食店の場合は特に、「分かりやすい」に加えて掲載するメニューの写真が「おいしそう」でなければなりません。飲食店チラシにおいてメニューの写真がその飲食店の印象を決定づける重要な要素になっているからです。一般的に人はチラシを見て0.5秒で自分にとって有益な情報かどうかを判断すると言われており、一目見て印象に残りやすいチラシを作成することが、集客効果を高めるポイントとなります。

また、読み手にとっての「分かりやすい」を考えるための前提として、どのような人がターゲットなのか、どのようなメリットや世界観が刺さるのか、といったことを事前に決めておくことが重要です。読者にとって「分かりやすい」チラシは同時に「伝わりやすい」チラシになるため、より効果的な集客につながるでしょう。

スムーズに行動できる導線を用意する

チラシ読者が自店に興味を持ってくれた場合に、そのまま来店行動を取りやすくするための道筋をチラシ上で用意しておく必要があります。飲食店は競合が多く存在し、来店行動が取りにくいとなりますと、たちまち競合店にお客様を奪われてしまいます。来店意欲を低下させないためにも導線の準備は重要となります。

▼行動を促すための導線となる要素

・店舗の住所
→「◯◯駅から徒歩◯分で到着」といった経路の情報と合わせて掲載する

・店舗を中心とした近郊の地図
→近隣に目印となるような駅や公園があれば名前を表記し、信号のマークや国道〇〇線といった補足情報も掲載する

・確実につながる電話番号
→つながりにくい電話番号では来店意欲の低下をまねく

・営業時間と定休日

・QRコード
→店舗ホームページへアクセスしやすくする

・クーポン
→来店のメリットを作りだし、来店意欲向上へつなげる

チラシによって醸成した来店意欲を削がないためにも、お客様が来店するためのスムーズな導線確保は欠かせません。チラシ読者に対し「その店の行き方が分かりやすい」プラス「行ってみたい」を創り出すことで集客効果は高まります。その点を踏まえ参考チラシを見ますと、以下の丸枠内に行動を促すための導線となる要素が盛り込まれていることが分かります。
▼行動を促すための導線となる要素の掲載
シンプルな構成の中でも必要な情報を分かりやすく載せ、導線を用意してあります。

チラシを定期的に配布して認知度を高める

定期的にチラシを配布することで顧客となるターゲットとの接触回数が増えて、店舗の認知度が高まります。チラシを1回見ただけでは、なかなか印象に残りません。接触が増えるにつれて、チラシの読み手の印象や好感度が変化するので、自然と認知度が高まっていきます。チラシを継続して配布していくことが集客効果を高めるポイントになります。実際にさまざまなジャンルの飲食店が数多くチラシを配布しております。季節によるメニューの変化もあり、チラシ読者の飲食店情報も日々更新されています。そのため飲食店において認知度を高めるには定期的に継続配布することが重要となります。

以下の表は飲食店における認知度向上を目的としたチラシ配布計画の例となります。

▼認知度向上を目的としたチラシ配布計画例

飲食店ジャンル洋食(お子様から年配の方まで対応したメニュー構成)
配布方法ポスティング
配布エリア自店舗を中心に半径5km圏内
配布枚数1回につき10,000枚
配布日程月2回配布/毎月1週目と3週目の金曜日
補足チラシのデザインは定期的に変更

▼配布計画の各項目の設定理由

・配布方法:幅広い層の世帯に訴求するためポスティングを選択
・配布エリア:車で気軽にお越しいただける範囲として自店を中心に半径5km圏内に配布
・配布部数:予算の関係で1回のポスティングで10,000枚を配布
・配布日程:認知度向上を図るため毎月2回のポスティング
・補足:季節によりメニューに変化が出るためチラシデザインも定期的に変更している

このようにある程度、継続性のある配布計画を持つことで集客効果向上につながります。

マーケットデータを活用してムダを省く

マーケットデータを活用するとチラシのムダを省くことができ、広告費用も抑えることができます。なぜムダを省くことにつながるのか、マーケットデータを活用した飲食店における集客を目的としたチラシ配布計画の作成例とともに説明します。

▼飲食店チラシ配布計画の作成例

・ターゲットを設定する
まずはターゲットを決めます。飲食店のジャンル(和食や洋食など提供する料理や営業時間帯など)によりターゲット設定は異なります。ターゲットを決める要素として年代と性別は、必ず検討したい要素となりますので、自店の料理とどれだけマッチするか考え決定します。

・地域特性とマーケットデータを把握する
次に自店で想定する商圏の地域特性とマーケットデータを把握します。エリアマーケティング分析ツール(地理情報システムなど)を活用して、どのエリアにどのような居住者がいるのかを地図上で可視化します。地域特性とは「集合住宅街」や「既婚者が多い」などそれぞれの地域の特徴を指し、マーケットデータとは年齢層や家族構成、世帯年収などを指します。飲食店の場合、店舗のジャンルにより例えば「未就学児のいる世帯」や「外食消費が多い」など自店のサービスとマッチする要素を設定した上で、その要素が多く分布しているエリアを把握します。

・ターゲットに合った配布エリアを決める
地域特性とマーケットデータを把握したことにより、どのエリアに自店で想定するターゲットが多く存在するかを確認できました。ターゲットの多くいるエリアを選定し、配布することでチラシの効果は高まります。飲食店の特徴として立地条件も考慮し配布エリアを決めると良いでしょう。一般的に都心型の店舗は自店を中心に半径500m圏内、郊外型の店舗は自店を中心に5km圏内への配布が効果的と言われています。お客様が徒歩で来られるか車で来られるかまで想定した配布エリアの決定が必要となります。

※配布計画についてより詳しい解説はこちらをご覧ください。「ポスティングのターゲット選定と反響を高める配布計画とは?」

配布計画例のようにエリアマーケティングの分析ツールなどを活用し、配布エリアを分析することで、そのエリアの実情を把握することができます。ターゲット像と事情がマッチしているのかを判断できれば、効果的にターゲットへ訴求できるようになります。またターゲットが少ないエリアなども把握できますので、そういったエリアへの配布をカットすることにより配布部数を減少させられるため、結果的に広告費用の減少にもつながります。

エリアマーケティングに関してより詳しい解説はこちらをご覧下さい。「エリアマーケティングとは?|無料で使えるマーケティングツール

また当社が提供しているポスティング・オリコミ・プランナー(POP)を使えばターゲットに合わせた配布設定がWeb上で簡単にプランニングできます。POPを使えば「家族構成」「性別」「世帯年収」など、およそ250種類の属性を選択することができ、さらに折込チラシやポスティングの配布計画まで一括してプランニングできます。POPの配布プランは以下4つのステップで簡単に設定することができます。

▼POPを使った配布計画方法

1.ターゲットの設定
2.配布条件の設定
3.配布地域の設定
4.シミュレーション結果の表示と再編集

▼ポスティング・オリコミ・プランナー

*参考:ポスティング・オリコミ・プランナー|トップ(2022年3月11日)
  

3.まとめ

飲食店においてチラシを配布する際、チラシに載せるべき情報やデザイン、配布回数や配布地域の分析にズレがあると、チラシの効果はあまり期待できず失敗に終わってしまいます。失敗を回避するためにはチラシのデザインが訴求したいターゲットにマッチしているか、配布する回数が適切かどうか、配布する地域の特性をしっかりと把握しているかといった方策を解説させていただきました。このようなポイントを押さえて飲食店のチラシ配布を成功に導きましょう。

なおPoPin’では、チラシ広告初心者の方で、もっと概要寄りのデザイン作成やチラシ配布の方法について知りたい方のために、以下のような記事を用意しています。ぜひご覧ください。

▼「ポスティング・オリコミ・プランニング・インストラクター」内の初心者向け記事

 

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