パワポで簡単チラシ作成|テンプレの選び方やおすすめ無料サイトも

パワーポイントでチラシを作ることはできても、「デザインからは難しい」と感じる方もいるはずです。パワーポイントには無料で使えるテンプレートが豊富で、デザイン性の高いものも揃っています。

この記事では、パワーポイントを使ったチラシの作成手順を詳しく解説します。また、チラシ作りに向いているテンプレートの特徴や選ぶポイントについても紹介します。

1.パワーポイントでチラシ作成|5つのステップ

初心者の方でもパワーポイントを使って簡単にチラシを作成することができます。一からデザインを考えてチラシを作っていくのは大変ですが、テンプレートを使って進めていけば、簡単にチラシを作ることが可能です。ここからは、以下の5つのステップに分けて作成手順をご紹介します。

(1)用紙サイズを決める
(2)テンプレートを入手する
(3)画像や写真を入れる
(4)背景デザインを変える
(5)テキストを入れる

(1)用紙サイズを決める

まず、チラシの作成に入る前に用紙サイズを決めなければなりません。一般的に新聞折込はB4サイズポスティングはA4サイズが多く使われます。用紙サイズを決めるときは、配布や印刷のコスト面、チラシの目的や掲載する情報量を考えて決めることが大切です。

パワーポイントのスライドサイズは、縦横比がA4やB4の規格サイズとは異なります。サイズをチラシのサイズに設定し直してからチラシの作成を進めましょう。注意点として、規格サイズ通りに作成すると印刷時に白いフチが残る場合があります。白いフチが必要ない場合は、天地左右3㎜程度の「塗り足し」部分を設け、規格サイズより少し大きく作成する必要があります。

チラシサイズの選び方や塗り足しについて、「チラシのサイズのおすすめは?サイズ別の費用相場や利用シーンを解説」で詳しく紹介しています。

(2)テンプレートを入手する

次に、パワーポイントのテンプレートを入手します。パワーポイントにはマイクロソフトが無料で提供しているテンプレートがあります。その中からチラシの用途やデザインのイメージに近いものを選び、チラシを作成していきます。

▼テンプレート入手の流れ
まずはパワーポイントを開いて、ツールバー[ファイル]をクリックします。

 

[新規]をクリックして、検索ボックスにキーワードを入力。今回は「チラシ」で検索します。

 

するとキーワードに一致したテンプレートが表示されます。その中から、目的やイメージに近いものを選択してクリックします。今回はチラシ(飲食店・忘年会)を使ってチラシ作成をしてみます。

 

以下のような画面が表示されたら、[作成]をクリック。

 

これでダウンロード完了です。ファイル内には「テンプレートに関連したパーツ」や「地図作成用のパーツ」も入っていて、チラシのイメージも掴みやすいでしょう。まずは、「テンプレートの使い方」を読んでから、チラシ作成を進めていきましょう。

(3)画像や写真を入れる

テンプレートのレイアウトに沿って、一旦指定された場所に画像や写真を配置しましょう。テンプレートを利用すると、写真をどこに配置するか悩む必要がありません。もちろん、配置した後に移動させることは可能です。

▼写真や画像挿入の流れ
チラシの「写真を追加する」の[図]をクリックします。

 

挿入する写真や画像を選択して[挿入]をクリック。

 

同様の手順で写真を追加します。

 

次に、テンプレートに入っている地図作成用のパーツを使ってアクセスMAPを作り、画像ファイルで保存します。保存方法は次のとおりです。[画像を右クリック]➡[図として保存]➡[保存先を選択]。チラシに載せる地図の作り方は、「チラシの地図の作り方は?無料ツール、シンプル・おしゃれな仕上げ方も」で詳しく紹介しています。

 

ただし、この段階では地図を配置するスペースがないので、画像の大きさやレイアウトを編集してスペースを作ってみます。そして、空いたスペースに先ほど保存した地図画像を配置します。

 

地図画像の挿入は、ツールバーの[挿入]➡[画像]➡[画像の挿入元]の手順です。

 

挿入された地図画像は、スペースに収まるようにサイズ変更して配置します。

最後に、チラシからネット予約に誘導するためのQRコードを同じ手順で挿入します。QRコードの作り方や作成する際の注意点は、「QRコード付きチラシで失敗する6つの理由!成功方法も紹介」で詳しく紹介しています。

QRコードの画像をお好みの場所に配置すれば完了です。

(4)背景デザインを変える

テンプレートの背景デザインを変えることでオリジナリティを出すことができます。背景の色やデザインを変えれば、チラシのイメージも大きく変わります。ただし、元のテンプレートを編集しすぎると全体的なバランスが崩れ、不格好なものになりやすいので注意しましょう。

▼チラシ背景デザイン変更の流れ
ツールバーの[デザイン] ]➡[背景の書式設定]をクリックすると、右側に[背景の書式設定]の詳細が表示されます。

 

次に、変更したい背景画像をクリックすると[図の書式設定]に変わります。あとは[塗りつぶし]の(単色)や(グラデーション)をチェックして、[色]からお好みの色を選択すれば変更完了です。

 

 

 

また、[塗りつぶし]の(図またはテクスチャ)を選択して、[テクスチャ]や[画像ソース]から、全く違った背景デザインに変えることができます。

 

(5)テキストを入れる

最後に、テンプレートを使うとテキストを最初に入れたくなりますが、デザインが整理された後に入れましょう。チラシのタイトルをデザインするときは、読みやすく目立つ上に、作る側ではなく読む側の視点で作ることが大事です。チラシのタイトルの付け方は、「チラシはタイトルが重要?反響を生むための10のコツを解説!」で詳しく紹介しています。

テンプレート内には、テキスト入力用の「テキストボックス」があります。こちらをクリックして、入れたいテキストを入力すれば完了です。

チラシのテキストに装飾を付けると、読み手の目に留まりやすくなります。以下では「フォント」と「色」の選び方について解説します。

フォントを変える

チラシに使うフォントは商材イメージ合ったものを選びましょう。商材とフォントが与える印象がバラバラでは、作り手のメッセージが伝わりにくくなってしまいます。読み手にどのような印象を与えたいのか、何を伝えたいかを考え、かつ商材のイメージをしっかり理解することがフォント選びには大切になります。フォントの選び方については、「 」で詳しく紹介しています。

色を変える

フォントや色を変えることによって、テキストの重要な部分を強調させる効果があります。しかし、複数色を使った場合、どこを目立たせたいのか分からなくなり、デザインが崩れてしまうことがあります。例えば、白と黒だけの配色であればバランスが崩れたりすることはほとんどありませんが、そこにほかの色が入ることでバランスを整えることがとても難しくなります。

文字の色数は、白と黒を除いた2色で抑えましょう。色を決めるポイントは、チラシの背景デザインと写真の色から選ぶことです。また、チラシのタイトルなどは背景色と文字色に明度差をつけることで読みやすく、目立つ文字になります。

以下は、パワーポイントのテンプレートを使い、5つのステップに沿って作成したチラシです。

【コラム】チラシは縦向きと横向きのどちらが良い?

もっともオーソドックスに使われるチラシの向きは、縦向きです。もう少し詳しく伝えると、縦向きの横文字のかたちです。縦向きのチラシは、紙面の端から端まで視界に入るため、メッセージの伝達力が強くなり「読ませる広告」に向いています。逆に、横向きのチラシは視覚的な広がりを出すことができます。スーパーや家電量販店など商品アイテムが多い「見せる広告」に向いています。

一般的なチラシのセオリーとしては「縦向きチラシ×横文字」、「横向きチラシ×縦文字」の形です。ここに読み手の年齢も考慮すると、横文字に慣れているスマホ世代には「縦向きチラシ×横文字」。本や新聞など縦文字に慣れているシニア層には、通販チラシのように「横向きチラシ×縦文字」が有効です。

2.パワーポイントのチラシに使える無料テンプレートサイト

ここでは、パワーポイントのチラシ作成に使える無料テンプレートサイトを3つ紹介します。ネット上にはさまざまな無料テンプレートが存在し、イメージに合ったものを探すことは大変です。以下では、サイトの特徴についてまとめましたので、ぜひ参考にして下さい。

パワポン

*出典:パワポン|無料でデザイン!パワーポイントのチラシテンプレート(2021年5月24日)

パワポンは事務用品が明日届くことで有名な「アスクル」が運営しているサイトです。テンプレートは名前の通りパワーポイントで編集可能で、全て無料でダウンロードすることができます。

ダウンロード可能なテンプレート数は1,520点(2021年05月24日時点)ありますが、用途や業種、印刷サイズ別に分類されているので目的のテンプレートを探しやすくなっています。また、おしゃれでかわいらしいテンプレートも多く、チラシを作る方にはおすすめのサイトです。

▼パワポンの特徴

・テンプレート数が1,520点と豊富。
・キーワードや業種、用途別など使いやすく分類されている。
・デザイン性が高く、チラシやポスター作成に向いている。
・パプリ会員登録が必要。
・ダウンロード無制限。

PIXTA

*出典:PIXTA|無料で作成できる!チラシデザインテンプレート(2021年5月24日)

PIXTAは写真、イラスト、動画素材を提供するサイトですが、チラシに使えるテンプレートも提供しています。ダウンロードをする為には会員登録が必要になりますが、高品質なテンプレートを利用することが可能です。

テンプレートの数は950点以上(2021年5月24日時点)。特に「美容、エステ」や「飲食店」「募集」のカテゴリはテンプレートの数も豊富に揃っています。PIXTAは写真を有効的に見せるテンプレートが多いため、チラシに使う写真も探している方にはおすすめのサイトです。

▼PIXTAの特徴

・テンプレート数は950点以上。
・写真映えするテンプレートが多い。
・チラシに使用する素材も揃えることができる。
・会員登録が必要。
・ダウンロード無制限。

Office

*出典:Office|Officeテンプレート(2021年5月24日)

OfficeテンプレートはMicrosoftが無料で提供しているテンプレートサイトです。テンプレートの数は2,000点以上(2021年5月24日時点)、パワーポイント以外にもワードやエクセル形式で使えるものがあり、チラシ作成以外でも幅広いジャンルで利用できます。

イベント別に七夕やクリスマスなどピンポイントで検索することができます。また、会社案内や学校行事、町内会など商用以外のテンプレートが多く、初めての方やお手軽にチラシを作成したい方におすすめのサイトです。

▼Officeテンプレートの特徴

・テンプレート数は2,000点以上。
・会社案内や学校行事など、商用以外のテンプレートが豊富。
・初めてチラシを作る方でも安心。
・登録不要。
・ダウンロード無制限。

3.パワーポイントのチラシテンプレートを選ぶポイント

より反響が高いチラシを作成するためには、以下のポイントを押さえてテンプレートを選びましょう。

・用途・業種が決まっている
・視線の動きに合っている
・色が厳選されている

用途・業種が決まっている

パワーポイントのチラシテンプレートは、「用途」「業種」から選ぶことをおすすめします。チラシの用途とは、「募集」や「オープン」「セール」などのチラシを配布する目的と言い換えられます。用途が決まっているチラシテンプレートには、用途に応じて必要な項目がすでに記載されており、テキストを入れ替えるだけで簡単にチラシが完成するからです。チラシの業種も同様に、「飲食店」や「学習塾」「美容院」など、すでに業種のイメージに合ったデザインで作られているため、簡単に本格的なチラシを作成することができます。

実際に「美容院のオープンチラシ」のテンプレートを例に挙げ、業種や用途、またそこに使われやすい項目の特徴について解説します。

*出典:パワポン

▼業種「美容院」テンプレートの特徴

・女性目線で作られているチラシが多い。
・顧客がイメージしやすいように、女性モデルの写真や画像を使うことが多い。
・色は白や淡いピンクや水色など優しい色を使い、全体的に清潔感演出。

▼用途「オープン」テンプレートの特徴

・チラシタイトル部分。
・デザインに合わせ、目立つように表現されている。
・オープン日の日付が編集できる。

▼「美容院&オープン」テンプレートで使われやすい特徴

・お店の「おすすめ」「サービス内容」などのPRコメント欄。
・メニュー別の料金欄。
・「割引」「限定」など、オープンに特化した特典クーポン欄。

視線の動きに合っている

チラシ作成は、視線の動きに合わせて写真やタイトル、お店の情報を配置することが大切です。人の視線の動きには法則があるといわれ、縦書きチラシなら「N型」横書きチラシなら「Z型」に視線が移動します。

 

以下は、縦書き「N型」と横書き「Z型」を意識したテンプレート例になります。

*出典:パワポン

このように視線の動きにしたがってレイアウトされたテンプレートを利用することで、チラシから発生するメッセージが印象深く残るでしょう。また、チラシのレイアウトについては、「チラシレイアウトの基本|見やすくする7つのコツ&テンプレサイトも」で詳しく紹介しております。

色が厳選されている

チラシのテンプレートを選ぶときは、3色程度のものがおすすめしです。特に、初めてチラシを作る方がカラフル過ぎるテンプレートを使って作成すると、ごちゃごちゃした印象になり、読み手に情報が伝わりにくくなります。

以下は、3色程度に抑えたテンプレート例になります。

*出典:パワポン

このように、色を3色程度に抑えることで、チラシ全体に統一感が生まれ、読み手に対してメッセージが伝わりやすくなります。

4.まとめ

パワーポイントのテンプレートを活用することで、誰でも簡単にチラシを作成できます。業種や用途の特徴を理解し、イメージに合ったテンプレートを選びましょう。また、「N型」「Z型」の視線の動きに合ったものや、3色程度に抑えたテンプレートを使うことで、メッセージが伝わりやすいチラシを作ることができます。

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