チラシレイアウトの基本|見やすくする7つのコツ&テンプレサイトも

チラシを作ることになったけど、効果的なレイアウトの方法がわからない。基本やコツがわからないという方は多いのではないでしょうか? ただ情報を並べても良い効果は得られません。

この記事では、チラシレイアウトの情報整理をする方法から紙面の分割法、視線の動きによる導線の作り方を解説します。またチラシを見やすいレイアウトにするための写真並びや余白、配色などもご紹介しています。

 

1.チラシレイアウトの基本の考え方

チラシのレイアウトを考える上で基本的かつ重要な考え方があります。ここではその考え方を3つご紹介していきます。

掲載する情報を整理する

チラシレイアウト考えるときは、まずは掲載する情報を整理しましょう。最初に情報を整理する理由は2つあります。1つ目は、途中で掲載する情報を足したり引いたりするとレイアウトが崩れてしまう可能性があるから。2つ目は、配置を考える前に各要素の表示にかかりそうな面積を把握する必要があるからです。情報の漏れや重複がないように最初にしっかり整理しましょう。

チラシに掲載する情報を整理するときは、「チラシの目的」「チラシのターゲット」「チラシのメッセージ」を明確にした上で、掲載したい情報をすべて挙げましょう。例えばチラシの目的を「イベントの集客」にした場合、「タイトル」「キャプション」「キービジュアル」「サブビジュアル」「日時・場所」「お問い合わせ先」など掲載内容や情報、イラスト・写真を整理します。

情報整理の手順は「初心者向け|チラシ広告の効果を上げるためのポイント6つ」で詳しく紹介しています。

紙面を分割して構成を考える

チラシのレイアウト作成における次のステップは、紙面を分割して構成を考える作業です。分割して構成を考えることで、視覚的にバランスが良い構図をとりやすくなるためです。バランスの良い構図だと視覚的にも見やすく頭にも入りやすいです。なおかつ情報が整理しやすくなります。

構図を考える上で有効な方法がいくつかあります。ここでは実際に代表的な「シンメトリー」「3分割法」についてご紹介します。

シンメトリー

シンメトリーとは、センターに1本の軸を立て、左右対称に要素を配置するレイアウトのことです。シンメトリーにデザインすることで読み手は各要素を迅速にとらえることができます。そして安定感や美しさ、誠実といったイメージを持ちやすくなります。

ただしシンメトリーを用いるときには、シンプルなレイアウトにしてください。複雑で情報が渋滞しているようなレイアウトではせっかくシンメトリーを用いても安定感や美しさがなくなり情報も伝わりにくくなるためです。作業手順は、以下の1~5となります。

1.チラシの中心に軸を引く。中心に引いた軸に対して左右対称に配置されるよう、要素を以下の順番で配置してゆく。
2. 「タイトル」や「キービジュアル」等、最初に目に入ってほしい要素を上部に配置する。
3.「お問い合わせ先」を一番下に配置する。
4.その他の要素を、間に配置する。
5.余白が等間隔になるように調整する。


縦の軸を中心に左右対称の作りになっていてバランスが良く安定感が出やすくなります。内容もわかりやすく、子ども向けのチラシには特に有効です。

3分割法

3分割法とは縦、または横どちらかを3分割にして考えるレイアウトの方法です。3分割にすることで、各エリアを基準にして内容要素を分けたり、強調したいポイントの要素を配置したり、全体的なバランスを調整したりすることができます。そして見た目の綺麗さや伝えたい情報がわかりやすく表現できます。

なお分割は縦横どちらでも可能です。まずは縦の3分割をご紹介します。作業手順は以下の1~4となります。

1.チラシに対して縦に3分割の線を引く。
2.「タイトル」を中心に配置する。
3.「ビジュアル・イラスト」を配置しバランスをとる。
4.「日時・場所」「お問い合わせ先」を一番左に配置する。


このような縦の3分割では、右にイベント内容真ん中にタイトル左に詳細といった配置で情報を各ブロックに分けることで見た目も美しく情報もわかりやすく整理できます。

次は横の3分割をご紹介します。作業手順は以下の1~5となります。

1.チラシに対して横に3分割の線を引く。
2.背景色を分割線で分ける。
3.「タイトル」を一番上に配置する。
4.「ビジュアル・イラスト」を配置しバランスをとる。
5.「お問い合わせ先」を一番下に配置する。


こちらは横に3分割しました。3分割の1番上にタイトルと詳細残りの3分割の2つを使って内容を載せています。「夏まつり」部分の背景色を変えて目立たせ、残りの下3分の2で情報をシンプルに伝える。このように3分割法にもさまざまな使い方があり、背景色や写真、文字など3分割した枠内で整理するとよいでしょう。

補足ですが、グリッドレイアウトという手法もあります。こちらはシンメトリーや3分割とは違い縦横格子状に分割する手法です。これを組み合わせてブロック内の大きさや配置を決定していきます。この手法だとグリッドラインに合うように配置することで、多くの情報を詰め込んでもきちんと整理することができます。したがって写真や記事など多くのものを並べて表示してもわかりやすく見せることができるようになります。作成手順は、以下の1~5となります。

1.チラシを格子状のエリアで区切る。
2.最初に「キービジュアル」を2マス以上使って配置する。
3.グリッドデザインを見るとき人間の目は左上から右下に動く。キービジュアルに使われていないスペースのうち、「タイトル」を左上に、「お問い合わせ先」を右下に配置する。
4.その他の要素を、間に配置する。
5.余白が等間隔になるように調整する。

Z型を意識した導線を作る

チラシのレイアウト作成において最後に紹介するのはZ型を意識して導線を作るということです。人の目線の動きには法則性があるといわれていて、チラシなどの紙媒体では視線が「Z」を描くように移動します。左上→右上→左下→右下と視線が移動するのでこの導線上に伝えたい情報を配置すると効果的です。以下は、Zの法則を意識した、配置のポイントです。

▼導線を意識した配置のポイント

・左上から右上:インパクトがある写真やアピールポイント
・左下:クーポン
・右下:お店の情報やマップなどの大切な情報


このように①から②へ向かってインパクトのある写真と伝えたい情報を配置し「炭火焼のやきとり屋がオープン」を印象づけます。次は②から③に視線が動くので③には「無料クーポン」を配置しお得感をアピールします。そして最後に③から④へ視線が動くので「お店の基本情報」を配置し印象づけます。

2.チラシを見やすいレイアウトに仕上げるコツ

チラシを見やすいレイアウトに仕上げるにはコツがあります。ここでは読みやすい、伝わりやすいチラシにするためのコツを7つご紹介していきます。

(1)同一カテゴリの情報をグルーピングする
(2)文字を左揃えに統一する
(3)テキスト・写真の並びを整列する
(4)特定のポイントに余白を設ける
(5)フォント・サイズの種類を限定する
(6)3色を70:25:5の配分で調整する
(7)3分割の交差点に特に伝えたい要素を設置する

(1)同一カテゴリの情報をグルーピングする

チラシを見やすいレイアウトに仕上げるコツとして最初に行うことは、同一カテゴリの情報をグルーピングすることです。テキストや画像、イラストはできるだけ関連性のあるものをグルーピングしてから配置しましょう。関連性のあるものでまとまっているとチラシを見たときに頭に入りやすくなります。

応用として、同じグループの情報を接近させ、その一方で異なるグループの情報を遠くに離しましょう。内容がよりわかりやすく、より認識しやすくなります。グルーピングするときは、色を使って分けるのも有効です。グループがより目立ちわかりやすくなります。

(2)文字を左揃えに統一する

2つ目のコツは文字を左揃えに統一することです。左に揃えることで、スタート位置が統一され段落や文章が認識しやすくなります。見やすくわかりやすい、きれいな仕上がりになります。

(3)テキスト・写真の並びを整列する

3つ目のコツはテキストや写真、画像の並びをきちんと整列させることです。見えない線を意識し角を合わせたり、大きさを揃えたりしてきれいに整列させましょう。テキストでは起点を合わせ、内容別に整理します。写真では高さや幅を合わせます。そうすることで統一感がでて内容を伝えやすくなります。

(4)特定のポイントに余白を設ける

4つ目のコツは特定のポイントにきちんと余白を設けることです。特定のポイントとは以下の3つです。

・「文字と文字の間」
・「文字と画像の間」
・「文字と用紙の端の間」

「文字と文字の間」に適度な余白を作りくっつきすぎないよう、また離しすぎないように注意しましょう。適度に間をあけることで見やすくて読みやすい美しいチラシになります。

「文字と画像の間」にも余白を作りくっつけず少し離しましょう。くっついていると見にくく窮屈に感じます。少し間をあけることで視覚的にもストレスなくすっきりとしたチラシになります。

「文字と用紙の端の間」にも同じく余白を作りましょう。余白があるだけでチラシ全体の仕上がりが美しく整って見えます。

(5)フォント・サイズの種類を限定する

5つ目のコツはフォントを2種類までにして、サイズに大小メリハリをつけることです。フォントを2種類までに絞ることで「見やすい・読みやすい・スタイリッシュ」な仕上がりになります。強調したい情報のサイズを大きくし、さらに太くしてメリハリをつけましょう。

チラシのフォントについては「効果の出るチラシのフォントとは?おすすめフォントも紹介」で詳しく紹介しています。

書体を創英角ゴシックで統一し、青い円内を「フォントサイズ165」、赤い円内を「フォントサイズ50」といずれも強調したい、アピールしたい情報を大きくします。そうすることで、メリハリがついて見やすいチラシになります。

(6)3色を70:25:5の配分で調整する

6つ目のコツは目安として、使うカラーを基本3色に配色を「70:25:5」に調整することです。調整することでバランスがよく見やすいチラシになります。ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%で配分します。

「ベースカラー」は背景色など、もっとも広い面積に使用します。背景色に使用した場合、濃い色を使うと文字が見づらくなってしまうので注意しましょう。また面積が広いため全体的なイメージカラーにもなるのでチラシのイメージに合うように選びましょう。また背景色を濃くしてしまうと文字が見えづらくなってしまうので注意して下さい。

「メインカラー」は基本的に文字などに使用します。見出しや強調させたい部分でパッと見て印象に残る色にしましょう。背景色と同じ系列の色にした場合、背景と文字が重なる部分は文字が読みにくくなってしまいます。

「アクセントカラー」は強調したい、注目させたいポイントに使用します。ベースカラーやメインカラーの反対色を使用し目立つようにしましょう。反対色を多く使いすぎるとお互いが強調しあって見にくくなってしまうため、数カ所に限って使用してください。

(7)3分割の交差点に特に伝えたい要素を設置する

チラシを見やすいレイアウトに仕上げるコツとして最後に紹介するのは、3分割の交差点に伝えたいポイントを配置するということです。そうすることで自然にその部分に注目させることができます。そして全体としての収まりも良くなります。人が見て気持ちいい、安心感があるチラシになります。

今回は「募集」の文字がちょうど交差点の上にきて注目ポイントとなっています。もう1つは「時給900円」の項目です。ピッタリ上でなくても効果は得られます。2カ所ともフォントサイズが大きいのでもともと目立ってはいますが、交差点上にあることでさらに視線が向き全体的にもバランスの良い見やすいチラシに仕上がりました。

【コラム】無料テンプレートを参考に

無料テンプレートを参考にしてチラシのレイアウトを決めるのも一つの方法です。無料テンプレートにはいろいろな種類があります。その中から同業チラシの気に入ったポイントをマネしたり、配置や構成を参考にしたりして効果の出るレイアウトを作成しましょう。最後に無料テンプレートサイトを紹介します。

▼無料テンプレートサイト

(1)「Canva」
(2)「ASOBOAD」
(3)「パンフレット&チラシ見本帳」

(1)Canva
Canvaはさまざまな用途に合わせたテンプレートが8,000点以上も用意されています。無料で文章やデザイン性の高いバナーを作成できます。ツール内の素材をドラッグ&ドロップで入れ込むだけで作成できるので誰でも簡単に作成できます。

*出典:Canva(2021年5月31日)

(2)ASOBOAD

ASOBOADはさまざまなシーン、用途を想定したパワーポイント向けの無料デザインテンプレートサイトです。おすすめのメニュー紹介やポップなど、豊富なバリエーションの中から用途に合わせて選ぶことができます。またシンプルな構成のテンプレートになっているので簡単に編集できます。

*出典:ASOBOAD(2021年5月31日)

(3)パンフレット&見本帳

パンフレット&見本帳はパンフレットやチラシなどの印刷物のデザイン見本が集まっているサイトです。特徴は実際の印刷物をスキャンした画像であるということです。運営の方が優れたデザインを集めたもので、一覧表示で非常に見やすくなっています。デザインだけでなく、ターゲット、サイズ、形態、カラーなども解説しているため欲しい情報がまとめて手に入ります。

*出典:パンフレット&チラシ見本帳(2021年5月31日)

3.まとめ

チラシレイアウトを見やすくするコツは、まず情報を整理することから始め、分割法で全体のバランスをとり、視線に沿った導線を作ることです。あとはここでご紹介したコツを実践し見やすい・伝わりやすいレイアウトにすれば自然と効果が期待できるでしょう。チラシレイアウトに困ったときは、この記事を参考にして下さい。

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