チラシの反響率は? 反響率を高めるチラシ作成と配布計画のポイントを解説

商品・サービスをチラシで宣伝するときに、「どれくらいの反響が得られるのか」「どのように反響を測定すればよいのか」「どのようにすればチラシの反響率を高めることができるのか」など悩まれている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、チラシ配布による反響率の目安や反響率の測定方法についてご紹介します。また、チラシの反響率を高めるためのチラシの作成ポイントとチラシの配布計画ポイントを解説します。

1.チラシの反響率は?

チラシの反響率とは、チラシの配布枚数に対して、どれだけの反響数があったのを示す数値です。チラシの反響率と反響を測定する方法について解説します。

1,000枚配布して1人以上反響があればまずまず

チラシの反響率は一般的に0.01~0.3%といわれています。1,000枚のチラシを配布して反響が1件以上あればまずまずといえます。ただし、業種や広告目的、PRする商品・サービス、またはチラシを配布する地域によって反響の差が出てしまいます。反響率を測定するためにまずは、チラシを配布した時の反響数を把握できるようにしましょう。

反響数を計測するには、初めに反響の定義と指標を決めましょう。例えば、反響の定義は「チラシのポスティングで新規の見込み客を獲得する」といったものが挙げられます。指標は「申し込み件数」「見込み客獲得件数」などがあります。反響率は以下のように計算できます。

チラシの反響率を高めるためには、反響率を適切に計測し、その結果をもとに新たな仮説を立て、施策を実施しましょう。チラシを使った販促では、仮説を立てて効果を実証しながら反響率を高めていくのがセオリーです。

反響率を測定する方法4つ

チラシの反響率を正確に測定するには、チラシ読者がチラシによって行動したことを確認できるようにする必要があります。下記は、主な効果測定の指標です。それぞれについて詳しく解説していきます。

(1)問い合わせ・申し込み数を集計する

(2)クーポン券の利用者数を集計する

(3)チラシ持参者数を集計する

(4)アンケート回答者数を集計する

なお、(1)~(4)の指標でチラシの反響を測定するときは、反響期間を設定する必要があります期間終了後に反響を測定し、期間は2週間から1カ月程度を目安としましょう。反響期間は、読み手は直ぐに行動しない場合もあるので、最低でも2週間はみておいたほうがよいでしょう。ただし、広告宣伝をする目的や業種によって設定期間は変わります。

(1)問い合わせ・申し込み数を集計する

チラシからの問い合わせや申し込み数は、数値として把握できるため、チラシの反響率を測定する上で分かりやすい指標といえます。学習塾や住宅、リフォーム、エステ、美容室、保険、通信販売などの業種は、問い合わせや申し込み数による反響を数値で把握できます。

以下は、複数の種類のチラシを配布した場合に、どのチラシから反響があったのか、判断が付くようにチラシに番号を入れた一例です。電話を受けた際に、チラシに記載してある番号を聞き出すことで、区別できます。

(2)クーポン券の利用者数を集計する

クーポン券は、チラシに付いているクーポンを持ってきてくれた方に、割引き、期間限定など特典を提供するサービスですが、チラシの反響率測定のツールとしての一面も持っています。反響率は、クーポン付きチラシの配布部数とクーポンの回収枚数により測定できます。

以下は、チラシにクーポン券を付けた一例です。クーポン券は、読み手が一目で分かりやすく、切り取りしやすいチラシの四隅に掲載するようにしましょう。

 クーポン券から反響率を把握するためには、クーポン券の利用を高める工夫が必要です。どのような特典がどんな条件で利用できるのか一目で分かるように掲載しましょう。さらに、配布地域ごとに色を変えるなどの区別ができれば地域ごとの反響も把握できます。

クーポン付きチラシの集客効果を高めるポイントについては、「クーポン付きチラシのテンプレート│反響率を高める作り方のコツも解説」で詳しく解説しています。

(3)チラシ持参者数を集計する

チラシ持参は、チラシを持ってきてくれた方に何らの特典を提供するするサービスですが、チラシの反響率測定のツールとしての一面も持っています。クーポン券と同様に利用枚数で反響が測定できます。また、チラシ持参のほうが、チラシ読者が気軽に使ってもらえるメリットもあります。

以下は、チラシ持参の特典の一例です。チラシの目立つ場所に掲載することをおすすめします。

チラシ持参数から反響率を把握するためには、利用者数を正確に把握しておく必要があります。カウント方法など事前に準備をしておきましょう。

(4)アンケート回答者数を集計する

お客様アンケートを行うと、アンケート中の質問で、商品・サービスをどの媒体で知ったのか把握することができます。また、複数の媒体で宣伝をしているときに、媒体ごとの反響が測定できます。

お客様アンケートから反響数を把握するためには、アンケート項目に「何を見て来店しましたか?」と質問を設けましょう。さらに、年齢層や地域なども把握できれば次回の配布計画にも活用できます。

また、チラシを見て行動する人の中には、クーポン券やチラシ持参による特典があってもそれらを利用しない方も一定数おり、アンケートによってカウントからこぼれてしまう方々も集計に含めることができます。

2.反響率を高めるチラシ作成のコツ5つ

チラシを作成する際、反響率を高めるためのポイントをチラシに盛り込む必要があります。それぞれのポイントや注意点、効果が出やすい業種について解説します。

 

▼反響率を高めるチラシ作成ポイント

(1)一目で分かるアイキャッチを用意する

(2)魅力的なオファーを設定する

(3)客観的な数値を載せる

(4)ハードルの低い導線を用意する

(5)スムーズな導線を用意する

(1)一目で分かるアイキャッチを用意する

チラシの反響率を高めるためには、商品やサービスが一目で分かる画像やターゲットのメリットを意識したキャッチコピーを載せることがポイントです。チラシの読み手は、チラシを手に取ったときに一瞬で中身を読むか読まないかを判断していています。さらに、読み手が「自分のことだ」と思ってもらうことで反響を高めることができます。

下記は、商品・サービスが一目で分かるアイキャッチや読み手が「自分に関係がある」と思ってもらえるキャッチコピーの一例です。

▼商品・サービスが一目で分かるアイキャッチの一例

▼読み手が「自分に関係がある」と思ってもらえるキャッチコピー一例

・新発売!春限定の〇〇化粧品・目指せマイナス〇㎏、夏までに痩せる

・週末にリラックスできる空間

・この春のトレンドは〇〇ヘアー

(2)魅力的なオファーを設定する

チラシ内の魅力的なオファーは、チラシ読者に対して行動を促す後押しとなるため、反響率アップにつながります。特典内容はターゲットが貰ったら嬉しいものを想定して用意しましょう。例えば、来場プレゼントや抽選会、セミナー参加プレゼント、アンケートに答えた方にプレゼントなどが挙げられます。

 

下記は、チラシ読者に対して行動を喚起するオファーの一例です。高額な商品・サービスを提供するケースで相性が良く、住宅や保険、リフォーム、自動車販売などが挙げられます。

 

▼オファーの一例

・来店プレゼント(ターゲット:20~30代女性)
→有名〇〇ホテルスイーツ、ハンドケアサービスなど

・抽選会(ターゲット:ファミリー)
→家電製品(掃除機、トースーター、ケトルなど)

・セミナー参加プレゼント(ターゲット:主婦層)
→〇〇ポイント、ギフト券〇〇円分など

・アンケートプレゼント(ファミリー層)
→ギフト券〇〇円分など

(3)客観的な数値を載せる

チラシの反響率を高めるためには、ターゲットの行動を促す、商品やサービスのメリットを数値で伝えることがポイントです。時間、人数、ボリュームなどの客観的な数値は説得力が増すからです。しかし、あまり過剰な表現は、読み手に「本当に?」と思われ、逆効果になることもあるので注意が必要です。

下記は、チラシ読者に対して客観的な数値を掲載した一例です。住宅やリフォーム、健康食品、化粧品などの業種では、創業年数、リピート率、販売実績数などの数値を提示すると説得力が増します。

▼数値を掲載した一例

・創業〇〇年の実績・リピート率〇〇%以上

・顧客満足度〇〇%を達成

・〇〇〇個の販売実績

(4)ハードルの低い導線を用意する

商品やサービスの料金について、「お試し料金で購入可能」といった通常よりもハードルを低く見せる導線を設定すると、新規の申し込み数増加に効果が見込まれます。ターゲットがチラシを見てどうしようかなと悩んでいるときに「安いなら試してみよう」と行動しやすくなるからです。

下記は、通信販売のある商品におけるお試し料金を設定した一例です。通信販売や宅配などの業種で高い効果が見込まれます。お試し価格ができるだけ目立つように文字サイズや色を工夫しましょう。

(5)スムーズに行動できる導線を用意する

チラシの反響率を高めるには、チラシ読者が問い合わせや商品購入、申し込みなどをスムーズにできるよう、導線を整備しておくことが重要です。ターゲットが「行ってみようかな」「注文してみようかな」と思ってアクションした結果、導線が整っておらず、スムーズに進められないので取りやめてしまうケースも少なくありません。
下記は、期待するアクションをスムーズに実施してもらうために整えておきたい導線の一例です。
▼導線の一例

・来店、来場の場合
→分かりやすい地図、営業時間、定休日など

・電話の場合
→電話番号が目立つように(サイズ・色)、受付時間、担当者など

・Web申し込みの場合
→QRコード、検索キーワード、専用申込フォームなど

以下は、申し込みの導線を電話受け付けにした場合の一例です。電話番号は、フォントサイズを大きくしたり、色を変えたりすることで、目立たせられます。さらに、電話のかけ間違いを防ぐことができます。

また、申し込みの導線は複数用意しておくことも重要なポイントです。導線を絞るよりも複数用意しておくことで反響率を高めることができます。用意する導線はホームページやLP、E-mail、SNS、電話、FAX、郵送などです。

 

3.反響率を高めるチラシ配布計画のポイント4つ

チラシの反響率は、配布計画次第で結果が変わります。チラシ配布計画とは「どこに(配布エリア)」「いくつ(配布部数)」「いつ(配布日程)」配るかを決めることです。チラシの反響率を高める配布計画の策定ポイントを4つ紹介します。

 

(1)商材のターゲットを絞る

(2)配布するエリアにこだわる

(3)配布する日程にこだわる

(4)実施後に配布計画を見直す

 

(1)商材のターゲットを絞る

チラシの反響率を高める配布計画を策定するには、まず商品やサービスのターゲットをできるだけ絞ることが重要です。ターゲットを絞るときは、業種かチラシの目的のいずれかを起点として考えていきます。

 

▼ターゲット設定の起点となる業種・目的の一例

<業種>
・美容院
・住宅、リフォーム
・学習塾

<チラシの目的>
・新規顧客の獲得
・見込み顧客の獲得
・新規生徒の獲得

起点が決まったら、ターゲット層として近い性別や年齢層、家族構成、居住形態、年収などを考え、具体的な人物像として落とし込みます

下記は、業種を起点として考える場合のターゲットの一例です。
▼業種を起点として考えた場合のターゲット例

・美容室
→性別、年齢、年収など
(例)20~40代、女性、年収300万円以上など

・住宅、リフォーム
→年齢、家族構成、居住形態、居住期間、年収など
(例)20~40代、夫婦と6歳未満の子どもからなる世帯、集合住宅、年収400万円以上など

・学習塾
→年齢、家族構成、年収など
(例)夫婦と18歳未満の子どもからなる世帯、年収600万円以上など

 

(2)配布するエリアにこだわる

チラシの反響率を高めるには、配布するエリアにこだわることも重要です。チラシを配布するエリア次第で反響は大きく変わってきます。配布するエリアは、自社の商圏内でターゲット層が多く住んでいると思わる地域を優先して配布しましょう。

配布エリアを選ぶときは、マーケットデータの活用がおすすめです。マーケットデータとは、国勢調査などの年齢、性別、住居形態、年収など統計データのことです。ターゲット層が多く居住している地域を選ぶときに参考となります。

以下は、静岡駅を中心に3㎞商圏内で20~30代の女性が多く居住しているエリアをマーケットデータで分析した画面です。赤色の地域が20~30代の女性が多く居住しているエリアです。つまり、赤色の地域に優先的にチラシを配布することで高い効果が見込めると言えます。

(3)配布する日程にこだわる

チラシの反響率を高めるには、見込み客の潜在的なニーズが高まっているタイミングを狙って配布することがポイントです。読み手に適切なタイミングで、チラシを見てもらうことで行動を促すことができます。配布日を決めるときは、商品・サービスやターゲットに応じて考える必要があります。例えば、買い替え予定の電化製品を週末に見に行こうと考えているファミリー層に向け、週末にチラシを届けることで、反響率アップが期待できます。

 

ちなみに、配布日程は、新聞折込出稿統計も参考にできます。下記の表は、折込チラシにおいて、曜日ごとに各業種が占めるチラシ配布の割合を一覧にしたものです。

 

▼曜日ごとに各業種が占めるチラシ配布の割合一覧

※参考:静岡オリコミ|静岡県折込出稿統計(2021年1~6月集計)

 

新聞折込でチラシを配布する場合は、業種ごとに配布が多い曜日の傾向をチェックしましょう。例えば、新聞折込を使って土日の完成見学会の集客を目的とする住宅会社のチラシを配布する場合、配布する曜日は「建売」の配布割合が51.8%を占める金曜日がおすすめです。

(4)実施後に配布計画を見直す

チラシの反響率を高めるには、PDCAを回すことが必要です。PDCAとは計画→実行→検証→改善を回していくことです。PDCAを回すには、チラシの反響により新しい顧客がどこからきているか把握する必要があります。反響を正しく捉えることが、継続的な改善につながります。顧客データが無い場合はアンケート、ポイントカードなどから把握するようにしましょう。

 

下記は、住宅会社のポスティングでのPDCA一例です。 はじめに、30代の夫婦をターゲットに設定し、集合住宅に限定してポスティングしました。効果の検証後に配布先を見直し、30代夫婦が多く住んでいる居住地域を優先的に配布するように変更しました。

 

▼住宅会社のPDCA一例

・計画(P)→30代の若い夫婦をターゲット

・実行(D)→集合住宅に限定したセグメント配布を実施

・検証(C)→反響は〇件であった

・改善(A)→次回はターゲット層が多く住んでいる町名をピックアップして配布する

【コラム】ターゲットに合わせた配布計画を簡単に策定する方法

当社が提供しているポスティング・オリコミ・プランナー(POP)を使えばターゲット層に合わせた配布エリア設定がWeb上で簡単にプランニングできます。POPを使えば「年齢層」「性別」「世帯年収」など、およそ250種類の属性を選択することができ、さらに折込チラシやポスティングの配布計画まで一括してプランニングできます。POPの配布プランは以下4つのステップで簡単に設定することができます。配布計画策定の参考にしてください。

 

▼POPを使った配布計画方法

1.ターゲットの設定

2.配布条件の設定

3.配布地域の設定

4.シミュレーション結果の表示と再編集

 

▼ポスティング・オリコミ・プランナー

*参考:ポスティング・オリコミ・プランナー|トップ(2022年3月11日)

4.まとめ

チラシの反響率は一般的に0.01~0.3%といわれています。ご自身のチラシの反響率を把握するためには、チラシの目的を明確にしてから、反響数を測定しましょう。そして、チラシの反響率を高める作成ポイントと配布計画ポイントを実施することで、チラシの反響率を高めていきましょう。

なお、この記事では「チラシ反響率」に特化したテクニックを中心に紹介しています。PoPin’では、チラシ広告初心者の方で、もっと概要寄りのデザイン作成やチラシ配布の方法について知りたい方のために、以下のような記事を用意しています。ぜひご覧ください。

▼「ポスティング・オリコミ・プランニング・インストラクター」内の初心者向け記事

 

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