オフライン広告とは? 主要6種類の特徴や効果的活用法を解説

商品・サービスをオンライン広告で宣伝をしているが、 「オフライン広告は効果があるのか」など悩まれている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、オフライン広告の種類や特徴について説明をしています。また、オフライン広告の効果的な活用方法についても解説します。

1.オフライン広告とは?

見込み客獲得には欠かせない広告宣伝には、大まかに分けると「オフライン広告」と「オンライン広告」の2種類があります。まずは、オフライン広告の概要やオンライン広告との違いについて解説します。

 インターネットを介しない広告手法

オフライン広告は、インターネットを介しない広告手法で商品・サービスを広告宣伝することです。オフライン広告は、CMなどを使った不特定多数のターゲットへの訴求やチラシ、DM、ポスターなどを使った特定の地域や施設、駅を利用するターゲットへの訴求に効果を発揮します。

ちなみに、上記は広義のオフライン広告を指します。従来のマーケティング定義では、ATL(Above the line)広告とBTL(Below the line)広告という考えがあり、狭義のオフライン広告は、BTL広告のうち、インターネットを介して発信されるオンライン広告を除いた広告のことです。

ATL広告はテレビ・ラジオ・新聞・雑誌などの「マスコミ4媒体」といわれるマスメディアを利用したマス広告のことで、BTL広告は、ATL広告以外を利用したプロモーションのことを指します。

しかし、今回の記事では、オフラインとオンラインを分けた「広義のオフライン広告」のことを指して解説してゆきます。

オンライン広告との違いは?

オフライン広告とオンライン広告には、 についてそれぞれ特徴が異なります。下記は、それぞれの比較ポイント別に特徴をまとめた表です。

オフライン広告比較ポイントオンライン広告
広く浅く告知する場合は高額になるが、リーチコストは低い。1件あたりの費用低予算でスタートできるが、リーチ数を増やそうとすると高額になる
媒体ごとのターゲット層や生活導線に合わせてアプローチできるターゲットへのアプローチの特徴年齢や性別、居住地域、興味関心などの属性にアプローチできる
デジタルに触れていないタイミングに告知を届けることができる

活用シーン

自宅や職場のPCや個人のスマホなどに告知を届けることができる
仕掛けがなければ測定できない。クーポンなどを設けることで可能なケースもある効果測定データによる効果計測が可能で改善にも役立てられる。ただし、運用にはスキルが必要となる

それぞれの広告の特徴を理解して、広告宣伝の目的によって適切に使い分けるとより高い効果が期待できるでしょう。

オフライン広告の主なメリット・デメリットについては、3章「オフライン広告のメリット・デメリット」にて解説しています。

2.オフライン広告の代表的な6つの媒体

オフライン広告の種類は、マスメディアといわれるテレビ、ラジオ、新聞、雑誌のほかに交通広告、屋外看板などがあります。下記は、代表的なオフライン広告の6つの媒体で、媒体ごとに得意とする分野が分かれています。ここでは、オフライン広告ならでは特徴や活用方法について詳しく解説していきます。

(1)テレビCM
(2)ラジオCM
(3)交通広告
(4)屋外看板/デジタルサイネージ
(5)シネアド
(6)紙媒体

(1)テレ解説ビCM

テレビCMとは、テレビ番組の前後や途中で、企業のイメージや商品・サービスを放送するオフライン広告の一種です。テレビは幅広い層に視聴されており、短期間で幅広い層へのリーチを期待できます。例えば、商品・サービスの認知度を大幅に高めたいケースで活用されます。

テレビCMの種類は、主にはスポットCMとタイムCMの2種類があります。スポットCMは、短期間で認知を獲得したい場合に効果を発揮します。また、タイムCMは、中長期にわたってCMを流すため、企業や商品・サービスのブランドを浸透させたい場合に効果を発揮します。ターゲットが多く視聴している番組や時間帯を狙うのがセオリーですが、視聴率の高い人気番組や時間帯は1本当たりのコストが高くなってしまいます。また、CMを流す地域によっても費用は大きく変わります。

(2)ラジオCM

ラジオCMとは、テレビ番組の前後や途中で、企業のイメージや商品・サービスを放送するオフライン広告の一種です。ラジオCMは「ながら聴取」できるとろが特徴です。何か作業や用事をしながら繰り返し聴衆することで、企業の商品やサービスをターゲットに深く印象付けることが期待できます。

ラジオCMの種類は、主にはスポットCMと番組提供の2種類があります。スポットCMは主に集客を目的とするセール、イベント、オープンなどの宣伝に適しています。番組提供は、番組によって訴求できるユーザーの年齢層が異なるので、企業の知名度や好感度を高める宣伝に適しています。商品やサービスを広告宣伝する際に、番組や時間帯を選ぶことでターゲティングが可能となります。 

(3)交通広告

交通広告とは、公共交通機関や構内に、企業のイメージや商品・サービスを広告宣伝するオフライン広告の一種です。通学・通勤やショッピング、レジャーなどターゲットの生活導線上で訴求できる交通広告は、広告の接触率が高く、企業広告や商品・サービスのキャンペーンに活用されています。

交通広告の種類は、電車広告、駅広告、バス広告、バス停広告、タクシー広告、空港広告、機内広告、サービスエリア・パーキングエリア広告など多数あります。しかし、交通機関によってリーチできるターゲット層や人数に違いがあるので、ターゲットをしっかり決めてから出稿する広告を選定するようにしましょう。

(4)屋外看板・デジタルサイネージ

屋外看板とは、街中や道路沿いに、企業のイメージや商品・サービスを広告宣伝するオフライン広告の一種です。屋外看板は、一般的には数カ月から数年など、長い期間の契約をして掲出をします。長期に広告を掲出することで、ターゲットに繰り返し見てもらい、集客などの広告効果を狙います 屋外看板は、野立て看板、屋上看板、壁面看板など種類や費用はさまざまなので、目的に合った適切な看板や場所を選ぶことがポイントです。

デジタルサイネージとは、設置されたディスプレイの映像機器に、企業のイメージや商品・サービスを広告宣伝するオフライン広告の一種です。デジタルサイネージは、静止画や動画などのコンテンツを表示できるところが特徴です。また、設置場所や時間、ターゲットに合わせて ディスプレイ内容を変更することができます。 といわれています。音を流せるサイネージもあるので、商品・サービスの差別化に有効です。また、簡単にコンテンツを変更できるサイネージは、店頭や店内ディスプレイとして活用することでも効果を発揮します。

(5)シネアド

シネアドとは、「シネマ・アドバタイジング」の略で、映画館で本編上映前に企業のイメージや商品・サービスを放送するオフライン広告の一種です。映画本編上映前の閉ざされた空間の中で、集中している視聴者の記憶に残りやすい動画広告として注目されています。シネアドは、映画館や上映する地域を選択することで、エリアママーケティングとして展開できます。さらに、CMを流す作品を指定することで視聴者の属性に合わせたターゲティングも可能となります。シネアドは一般的には、商品やサービスのプランディングに向いている媒体ですが、映画鑑賞後にターゲットに行動を促すキャンペーンにも有効です。

(6)紙媒体

紙媒体とは、企業の商品・サービスを広告宣伝するオフライン広告の一種です。ポスティング、折込チラシ、ダイレクトメール、フリーペーパー、新聞広告、雑誌広告などの種類があります。地域やターゲットを絞った広告の目的や商品・サービスの訴求で効果を発揮します。また、紙メディアはオンライン広告との相性が良い媒体といわれています。

紙媒体にはどんな種類があるのか、紙媒体は効果があるかについては の記事で詳しく解説しています。

3.オフライン広告のメリット・デメリット

オフライン広告には、メリットもデメリットもあります。ここでは、オフライン広告の活用を検討する上で把握しておきたいメリット・デメリットについて解説します。

オフライン広告のメリット

オフライン広告の主なメリットは「信頼度・イメージの向上」「露出が保障されている」「特定のエリアが絞れる」の3つです。それぞれについて詳しく解説します。

 ・イメージの向 につながる

オフライン広告のメリットの一つは、企業名や企業が宣伝をする商品・サービスの信頼度とイメージの向上することです。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などのマスメディアはオンライン広告よりも信頼性が高いといわれており、そういった媒体に出稿することで、企業や商品・サービスの信頼度も高めることが期待できます。

以下は、総務省が調べた「メディアに対する信頼度」です。新聞が61.2%、テレビが53.8%、ラジオが50.9%、雑誌書籍が37.5%となっています。

▼メディアに対する信頼度

※参考:総務省│メディアに対する信頼度

露出が保障されている

オフライン広告は、露出が保障されている点もメリットです。マス媒体への出稿は媒体利用者へ露出ができ、マス以外の媒体も生活圏で媒体と接触する方々や特定のエリアに居住する世帯などの一定のターゲット層に露出できます。テレビは視聴者、ラジオは聴取者、新聞や折込チラシは新聞購読者、雑誌は読者、シネアドは視聴者、交通広告は駅や施設を利用する方、屋外看板は歩行者、ドライバーなどです。自社の商品・サービスのターゲットに合わせて媒体を選定することが重要となります。

特定のエリアを絞れる

オフライン広告のメリットは 、特定のエリアを絞れる点も挙げられます。媒体によって、ターゲットに合わせて露出するエリアを決めることができます。例えば、テレビは県単位で、ラジオは聴取可能エリア、折込チラシは地域、ポスティングは町丁目、シネアドは劇場ごと、交通広告は駅や路線ごとに広告を出すことができます。自社の商品・サービスのターゲットに合わせて媒体を選定すると効果が見込めるでしょう。

オフライン広告のデメリット

オフライン広告の主なデメリットは「最低出稿額がオンライン広告より高め」「効果測定が難しい」の2つです。それぞれについて詳しく解説します。

最低出稿額がオンライン広告より高め

オフライン広告のデメリットの一つは、最低出稿額がオンライン広告より高めになる場合があることです。主にテレビCM、ラジオCMなどのマスメディアは、最低出稿が高めになりがちです。さらに、多くのターゲットに情報を届けるCMは、ある程度の出稿額を短期間で掛けないと反響が見込まれません。

例えばテレビCMは、条件によって大きく変わりますが、東京キー局で15秒のCMを1回放映するのに、30~100万円が相場といわれています。合わせて制作費用も50~200万円程度が掛かります。

折込チラシやポスティングも、自社の商品・サービスのターゲットや対象エリアが広い場合は、不特定多数のターゲットに向けて広域に広告宣伝をすることになり、広告費が高額になってしまいます。費用を抑えるためには、ターゲットを絞り配布地域を選定する必要があります。

効果測定が難しい

オフライン広告は、オンライン広告と比べると、反響が見えづらい点もデメリットの一つです。オンライン広告は、広告の表示回数やクリック数など、すべて数値として可視化されるため、効果を客観的に把握しやすくなります。一方で、オフライン広告では効果を把握できないままだと、結果が得られない広告を出し続けてしまうリスクがあります。

しかし、オフライン広告でも、効果測定をする方法がいくつかあります。例えば顧客に「どの媒体を見て来店をしたのか」などのアンケートを取る方法や印刷物にクーポン、チラシ持参などの特典を付けて回収する方法、申し込み専用フォームから申し込みを受ける、などです。こういった対策を講じることで効果を数値で把握できます。

4.オフライン広告の効果を高める使い方

オフライン広告の効果を高める主な使い方は「適切な媒体を選ぶ」「Webサイトに誘導する」「ターゲットをセグメントする」の3つです。それぞれについて解説します。

・最適な媒体を選ぶ
・Webサイトに誘導する
・ターゲットをセグメントする

(1)最適な媒体を選ぶ

オフライン広告の効果を高めるには、広告の目的や商品・サービスに合った媒体を選ぶことが重要です。どの媒体を選ぶかで効果が変わり、媒体選定を間違えてしまうと、広告宣伝費を掛けた割には、反響が少ない結果に終わってしまいます。媒体それぞれの特徴を理解して媒体を選定しましょう。

例えば、から揚げお持ち帰り専門店オープンの集客を目的として広告宣伝する場合、ポスティングか折込チラシといったチラシを活用した広告宣伝がおすすめです。以下は、から揚げお持ち帰り専門店のオープンに配布するチラシの一例です。

チラシの配布方法は、配布する地域を町丁目で指定することができるポスティングを選択しました。以下は、ポスティングの配布エリアマップです。店舗商圏は店舗を中心とした半径2kmの緑色のエリアになりますが、ポスティングする地域は店舗周辺に重点を置いて赤いエリアに12,000部を配布しました。

▼ポスティング配布エリアマップ

(2)Webサイトに誘導する

オフライン広告の効果を高めるには、Webサイトに誘導する仕掛けを入れることが有効です。オフライン広告は、放送する秒数や広告出稿するスペースが限られているため、Webサイトに誘導することで、ターゲットに商品・サービスについてより理解を深めてもらうことができます。例えばテレビやラジオCMの最後に詳しくは「〇〇〇で検索」や「〇〇〇.com」などのナレーションが入っているケースです。同様にチラシにQRコードを掲載することも有効です。

また、Webサイトに誘導することで、アスセス数を確認でき、反響を数値で可視化できます。なお、広告に接触してからすぐにサイトにアクセスできるように、モバイル向けサイトやランディングページを用意しておくと良いでしょう。

以下はテレビCMで最後に流れる映像の一例です。検索窓に検索キーワードを記載して、ナレーションで「POPinで検索」と告知することで自社サイトへの誘導が期待できます。

▼テレビCMの最後に流れる映像の一例

(3)ターゲットをセグメントする

オフライン広告の効果を高めるには、広告宣伝をする商品・サービスのターゲットをセグメントすることが重要です。ターゲットの属性や行動パターンを想定して、媒体や配布計画を決めていきます。下記は、媒体ごとの選定方法と合わせて業種、選定の一例です。

媒体選定方法業種例選定例
テレビ・ラジオ番組高齢者向け通販早朝番組
交通広告路線大学・専門学校学校最寄り駅、路線
シネアド作品学習教材子供向け作品
ポスティングセグメント住宅会社集合住宅

例えば、大学・専門学校の広告を交通広告で宣伝する場合、ターゲットとなる学生の学校の最寄り駅に看板を設置したり、学生が使う路線の電車内にポスターを掲出したりすることが有効です。また、学習教材のCMを映画館で上映する場合は、ターゲットとなる親子が視聴する子ども向け作品に上映することが有効です。

【コラム】ターゲットを絞った配布計画

チラシを配布する際、的確なターゲット選定とそれに沿った配布をできているか、いないかで費用対効果が変わります。ターゲットが多く住むエリアに優先して配布することで、同じ配布部数でもより多くのターゲットにアプローチできるからです。例えば中学生が対象の学習塾の場合、「10歳~20歳人口(年齢層)」や「塾、習い事、予備校等 (教育)の支出が多い」「世帯年収500~700万円未満」など、ターゲットとなる属性が多く居住する地域を優先的に配布することで高い効果が見込まれます。

当社が提供しているポスティング・オリコミ・プランナー(POP)を使えば、Web広告のように属性を指定した配布計画を立てることが可能となります。配布エリア設定を検討する際に参考にしてください。

▼ポスティング・オリコミ・プランナー(POP)

*参考:ポスティング・オリコミ・プランナー|トップ(2022年5月20日)

5.まとめ

オフライン広告とは、インターネットを使わない広告のことです。オフライン広告とオンライン広告の特性を理解した上で、媒体を選定しましょう。また、広告の目的やターゲットによっては、オフライン広告とオンライン広告を組み合わせることで高い効果が見込まれる場合もあります。

PoPin’では、チラシ広告初心者の方で、もっと概要寄りのデザイン作成やチラシ配布の方法について知りたい方のために、以下のような記事を用意しています。ぜひご覧ください。

 

▼「ポスティング・オリコミ・プランニング・インストラクター」内の初心者向け記事

 

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